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■高度な英語なんて本当に関係ない。大事なのは気力と気迫。
イイタイコトはシンプル。高度な英語なんて関係ない。大事なのは気力と気迫、っていう一言です。ただし、関係ないって言うために、最低限の理解力や語彙は当然必要です。でも、それは半年死ぬ気でやって到達できる範囲でまずは十分。これは日本人も含めていざとなるとできているという実績があります。
とはいえ、金融系では未だに海外にでても日本語だけで仕事をしようとしていて、という話はよく聞きますよー。5年間ニューヨークに赴任して、英語が本当に使えるようになった(イイタイコトを超えて、高度なレベルまで)のは奥さんだけってのは、本当によく耳にします。
第2回で書きましたが、少なくともアジアにいる限り、英語力ではなく、「地頭力」そしてイイタイコトをしっかりと他人に伝えようとする気力と気迫。例え相手が分かっていようが、いまいが、自分がイイタイコトを伝えてやるという精神力です。
これ、皆がみんな狩猟民族みたいに、ひじで押し合ってるっていうのに近いかもしれません。ひじで押し合うといっても、これが分かりやすいアングロサクソン流ではなくて、アジア流です。
例えばタイやベトナム等では、マナーは非常に重視されます。人当たりもかなりソフトだし、目上とのコミュニケーションは日本人以上にソフトに感じられます。ただ、忘れてはいけないのは、コミュニケーション一般と、仕事で「イイタイコト」を通すためにかける時間と気迫。ここ、誤解されているところが多いと思いますよ。
失われた10年どころか、多分20年の間日本企業に勤める皆さんの基本的なコミュニケーション力やマネジメント力は一切進歩していないというのが私の結論です。日本の経営者という点では、柳井さんや孫さんは例外。三木谷さんは多分アジアでは「ちょっといい感じ」程度の普通の経営者かなーというのが、失礼ながら私の実感です。
そもそも「日本企業の役員や社長」が、自分の会社じゃないところで本当に経営ができるのか・・・。私は若干、というかかなーり疑問です。っていうか多分無理だと思います。
MBA等の経営のABCを知っている、知っていないの問題でなく、ビジネス=競争への向かい方と同時に、多様な人々をリードすることという2点で、現在のところ絶対的に日本人は劣っています。まだ皆が日本企業を相手にしてくれるのは、たまたままだ日本企業の事業規模がそこそこ大きいからだけの理由だということを肝に銘じておくべき。
こうしてアジアで仕事をしていると、地頭が良い人々(日本人にもいますが)が、チャンスをもらい、そのチャンスを活かすべく、がーつがっつと仕事してます。男女問わず。一見おしとやかで線の細い女性も、主張するときの迫力は般若のように見えるときがあります。みんなそんなもんだと思って仕事してます。
こうした中で、そもそも行っていることが分からない=最低限の英語理解力、そして「イイタイコト」もはっきりしない、または何を考えているのか分からないようでは全く相手にされない。。。
一度「自分が突然日本企業でない企業の、日本以外の拠点」に転職して、そこの上司や部下を相手に同じような仕事がこなせるか考えてみてください。
今、アジアで活躍しているアジア人(少数のできる日本人も含め)は、明日から別の地域の別の会社に入っても、速やかに成果を上げつつ、組織をひっぱるだけの気概と実力を持っています。
今回の結論:多様性の中で、自分のイイタイコトが言えない人は存在しないも同じ。
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