シマンテック、Android端末向けセキュリティソフト

2011年3月3日 20:33

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シマンテックが公開した製品パッケージやアプリ操作画面のイメージ

シマンテックが公開した製品パッケージやアプリ操作画面のイメージ[写真拡大]

 シマンテックは3日、アンドロイド(Android)OS向け総合モバイルセキュリティアプリ「ノートン モバイル セキュリティ」を18日から発売すると発表した。マルウェアのスキャン・削除のほか盗難・紛失対策としてリモートロック機能などを備える。価格はオープンで、1年版の想定実売価格は2,980円。

 同製品の主な機能は以下の通り。

○盗難・紛失対策
・リモートロック:なくしたり盗まれたたアンドロイド端末を遠隔地から無効にし、他人に個人情報を見られたり請求を課せられたりしないようにする。
・リモート検索:GPS 機能が有効であれば、アンドロイド端末をなくしたとしても、どこに端末があるのか、特定することができる。
・リモートワイプ:アンドロイド端末をなくしたり盗まれたりした場合に、保存されているすべての ID やデータを遠隔地から消去し、個人情報や大事な財産が盗まれないようにする。
・SIM カードロック:SIM カードが取り外されると端末にすぐロックがかかり、他人が別のSIMカードでそのアンドロイド端末を使用することを防止する。アンドロイド端末のロックは、ユーザー自身が設定した認証済みのパスワードでのみ解除される。

○悪意のあるソフトウェア(マルウェア)対策:悪質なアプリケーションやスパイウェアをスキャン・削除する。

○ダウンロードの脅威からの保護:アンドロイド端末にダウンロードされるすべてのアプリケーションや更新を自動スキャンして脅威を検出する。

○着信遮断:簡単な操作で、特定の電話番号からの着信を遮断できる。

○SMS (ショートメッセージサービス) 遮断:SMS の送信者を選択でき、迷惑なメッセージや知らない人物からのメッセージを遮断できる。

 このほか、ライブアップデート機能を備えており、更新を毎週チェックして最新の保護機能が利用できる。また、シミュレーション(模擬練習)機能を搭載しており、端末をロックしたり、情報を消去するためのシミュレーションができるようになっている。

 なお、WiFi接続のみの端末の場合は、着信拒否、SMS 遮断、盗難対策機能が作動しない。

 対応アンドロイドOS のバージョンは2.0、2.1、2.2で、対応通信キャリアは NTTドコモとソフトバンクモバイルとなっている。

 米調査会社IDCによると、2010年の世界のスマートフォン出荷台数は前年比74.4%増の3億260万台と市場が急速に成長している(関連記事)。とりわけアンドロイド搭載端末は拡大の勢いが強く、英調査会社カナリスによると、アンドロイド搭載端末は2010年10-12月期のOS別の出荷台数シェアで第1位の33.3%を占めた(関連記事)。急速な普及に伴い、マルウェアのターゲットとなることが懸念されている。

 シマンテック コンシューマ営業統括本部 日本/韓国担当 統括本部長のアンドリュー・ダンバー氏は声明で「我々はアンドロイドの登場によって、モバイルにおける初の本格的なセキュリティ市場ができあがったと考えている」「変化する市場ニーズに対応して高い価値と信用を提供していることを示すことができたと思っている」とコメントしている。

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