「はやぶさ」カプセル内の微粒子は「イトカワ」由来

2010年11月16日 13:30

印刷

記事提供元:sorae.jp

Image credit: JAXA

Image credit: JAXA[写真拡大]

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月16日、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還カプセルに入っていた微粒子を分析した結果、そのほぼ全てが地球外物質であり、小惑星イトカワ由来するものと確認したと発表した。小惑星からの微粒子を回収したのは世界で初めて。

 発表によると、サンプルキャッチャーA室から特殊形状のヘラで採集した微粒子は1500個程度で、走査型電子顕微鏡(SEM)にて分析した結果、隕石に含まれる鉱物の割合とほぼ一致したことなどから、そのほぼ全てが小惑星イトカワ由来していることが分かったという。JAXAは今後、より詳細な分析を行い、微粒子の年代特定や、惑星誕生の解明や惑星材料の分析などにつながる手がかりを探る。

 「はやぶさ」は2003年5月に打ち上げられ、2005年11月にイトカワに着陸し、表面の岩石やチリの採取を行った。「はやぶさ」のカプセルは今年6月13日、オーストラリアのウーメラ立入制限区域に着陸し、6月17日に日本に到着した。

 ■はやぶさカプセル内の微粒子の起源の判明について
http://www.jaxa.jp/press/2010/11/20101116_hayabusa_j.html

 【関連記事】
エポキシ探査機、ハートレー2彗星フライバイ
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影、小惑星同士の衝突は2009年前半に起きた
ハッブル宇宙望遠鏡、小惑星「ベスタ」を撮影
エポキシ探査機が軌道補正、ハートレー2彗星の接近は11月4日
「はやぶさ」の大気圏再突入、中秋の名月を超える明るさ

関連記事