韓国のアニメ制作会社、制作現場を劣悪に描写するシンプソンズのエピソードに抗議

2010年11月1日 11:50

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記事提供元:スラド

  danceman 曰く、

 韓国のアニメ制作会社であるAkom社が、自社が制作を請け負っている米国アニメ「ザ・シンプソンズ」のエピソード「MoneyBart」のオープニングに対して、抗議の声をあげたとのことだ(/.本家)。同エピソードのオープニングでは、アジアにおけるアニメ制作現場を劣悪に描写していた。

 シンプソンズのテレビ放映が始まった1989年の第一回目から制作を手掛けてきたAkom社は、これまで発注側に抗議することはなかったという。しかし、Banksyの名で知られるイギリスのクラフィティー・アーティストが風刺的に描いたアジアのアニメ制作現場は悲惨な地下牢のようであったため、Akom社の創業者であるNelson Shin氏は、「シンプソンズはハイテクを駆使した韓国ソウルの制作現場で制作されているのに、アジア人を奴隷のごとく搾取した劣悪な環境で制作されているという印象を与えるもの」、と抗議した。そのエピソード中での内容は、人骨が散らばる中をネズミが走り回ったり、子猫からシンプソンズ人形を切り取ったり、痩せこけたユニコーンが角でDVDの穴を開けているといった具合だったとのことである。

しかしながら、現実問題として、韓国のアニメーターの報酬は米国と比較すると依然三分の一のままであり、またAkom社はSEK社(北朝鮮にある国家主導型アニメ制作会社)にも業務委託を行っているため、Banksyのエピソードは北朝鮮の労働搾取環境を克明に描写しているのではないかという声もあがっているようだ。

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