エスプール:浦上壮平会長兼社長に『2大成長分野に集中』を聞く

2010年10月26日 10:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

企業の経営課題をアウトソーシングサービスで手助けするビジネスのエスプール<2471>(JQS)。成長の見込まれる、「ロジスティックアウトソーシングの商品発送代行サービス」と、「障がい者雇用支援サービス」に力を入れている。浦上壮平社長は、学生時代、サッカーで鍛えた、「どんな状況でも勝利を目指す強い思い」で経営に取り組んでいる。

企業の経営課題をアウトソーシングサービスで手助けするビジネスのエスプール<2471>(JQS)。成長の見込まれる、「ロジスティックアウトソーシングの商品発送代行サービス」と、「障がい者雇用支援サービス」に力を入れている。浦上壮平社長は、学生時代、サッカーで鍛えた、「どんな状況でも勝利を目指す強い思い」で経営に取り組んでいる。[写真拡大]

■今後の成長分野として期待のサービス

  企業の経営課題をアウトソーシングサービスで手助けするビジネスのエスプール <2471> 。成長の見込まれる、「ロジスティックアウトソーシングの商品発送代行サービス」と、「障がい者雇用支援サービス」に力を入れている。浦上壮平社長は、学生時代、サッカーで鍛えた、「どんな状況でも勝利を目指す強い思い」で経営に取り組んでいる。

■商品発送代行サービスと障がい者雇用支援サービス

――事業の概要をお願いします。

  【浦上社長】 エスプールグループは、ひとことで申し上げれば、お客様企業の経営課題をアウトソーシングサービスを通じて解決の手助けをさせていただく会社になります。「アウトソーシング」とは外部委託のことを意味しますが、このサービスは大きく分けると2つの形態があります。自社内で賄うことができない専門性の高いサービスを提供するパターンと、複数の企業の共通業務を集約して代行することで、コスト削減を実現するパターンの2つになりますが、当社は両方のパターンのサービスを提供しています。

――事業区分としては、どのようなものとなりますか。

  【浦上社長】 事業区分は5つになります。物流やキャンペーンの受託、障がい者の雇用支援サービスを提供する「ビジネスソリューション」、人材派遣サービスを提供する「人材ソリューション」、企業向けの研修や人事コンサルティングを行う「パフォーマンス・コンサルティング」、携帯電話を活用した市場調査やプロモーションを行う「モバイル・マーケティング」、システムエンジニアの派遣やWeb系を中心とした受託開発を行う「システム」の5つの事業になります。

――成長が見込まれる分野についてお聞かせ下さい。

  【浦上社長】 「ロジスティックアウトソーシングの商品発送代行サービス」と「障がい者雇用支援サービス」については、今後の成長分野として期待しています。共同利用や業務集約によるコストダウンを行うアウトソーシングサービスは、今後ますます必要とされると思います。

――商品発送代行業務について、もう少し、詳しくお願いします。どのような仕組みですか。

  【浦上社長】 昨年の11月に、東京平和島に物流センターを開設いたしました。現在、50~60社の商品等の荷物を共同で管理し発送しています。1社ずつで倉庫を保有し、人員を配置し、さらにシステムを立ち上げて運営するとなると大変コストがかかります。中小の会社が1社ずつで物流センターを持つことは大変ですが、当社が複数社の物流業務を取りまとめ、主体となって物流センターの運営を行えば1社当たりのコストを低く押えることができますし、発送数も増えるため、発送費用も安くなります。最近、インターネットショッピングなどネット通販が活発となって、商品発送代行のサービスは非常に有望なマーケットだと考えています。

――今後も物流センターを増やす予定はありますか。

  【浦上社長】 年間5,6億円の売上規模のセンターを、関東地域で複数開設したいと思っています。

――水耕栽培を利用した障がい者雇用支援サービスについても詳しくお聞かせ下さい。

  【浦上社長】 簡単に説明すると、企業向けの貸し農園サービスという考え方になります。最近は、大手の外食企業では自社農園による野菜栽培に積極的に取り組んでいます。しかしながら、中小の飲食店が行うとなると設備投資も大きく、ノウハウの問題もあり、非常にハードルが高くなります。そこで、当社では、水耕栽培施設を完備した農園を企業に提供するサービスを今期より開始しました。商品発送代行サービスを同じ発想で、複数の企業が共同利用することで、コストダウンを大きく実現しています。また、今年7月に障がい者雇用支援法が改正となり、企業の障がい者雇用義務が強化されましたが実際には思うように雇用が進んでいないのが現状です。そのような状況を踏まえて、当社では、飲食チェーンを展開する企業に対して、障がい者の方々を自社農園で雇用していただき、そこで収穫された野菜を調理に使っていただく提案を進めています。現在、千葉県市原市に第1号の農園の開設を進めていますが、お蔭様で全ての施設に関して既に内定しています。

■第4四半期及び来期は、成長軌道回復への試金石

――業績見通しをお願いします。

  【浦上社長】 通期(10年11月期)業績の見通しは、連結売上高が56億100万円、営業損失が2億6600万円となりますが、のれん代やソフトウェアの減損処理による特別損失の計上と繰延税金試算の取崩しを行うため、当期純損失は7億2400万円となる予定です。株主・投資家の皆様をはじめとする関係者の皆様には多大なご心配をおかけし、誠に申し訳ございません。しかしながら、前年度末には人材派遣事業の、そして今回システム事業の改革を行ったことをもって当社グループの事業採算性は格段に改善します。また、収益の柱である人材派遣・研修の両事業も順調に推移しているほか、今後の成長事業と期待する障がい者雇用支援サービスについても、2010年11月の農園開設に向けた準備が着々と進むなど明るい話題も増えてきました。第4四半期及び来期は、成長軌道回復への試金石となります。エスプールグループは全社一丸となって収益力の改善に注力していきます。

■どんな状況にあっても勝利を目指す強い

――浦上社長のご出身は。

  【浦上社長】 神戸生まれで千葉育ちです。小学生から高校生まではサッカーに夢中でした。そこで培われたことは、どんな状況にあっても勝利を目指す強い思いです。社員の先頭に立つ社長である私が弱腰では社員もついてこないと思います。

――ありがとうございました。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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