ソニー銀、AI対話エンジン搭載のチャットサービス導入 ベドアが開発

2019年8月29日 11:22

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AI 自動応答チャットサービスの画面イメージ(画像:ソニー銀行の発表資料より)

AI 自動応答チャットサービスの画面イメージ(画像:ソニー銀行の発表資料より)[写真拡大]

 ソニー銀行(東京都千代田区)は、AIによる 自動応答チャットサービスを26日から導入したと発表した。今回のチャットサービスに使用される自動応答エンジンは、べドア(東京都文京区)が提供しており、自動応答には電子メールソフト「PostPet」のキャラクター、モモが対応する。

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 近年の人手不足を背景に、自動応答チャットサービスを導入する企業が増えている。顧客からの問い合わせに対応する人員を減らせるだけでなく、カスタマーセンターの運用にかかるコストや業務負担を削減する効果があるからとみられる。

 ソニー銀行は無店舗型のネット専業銀行。これまでは有人チャットによる問い合わせ対応を行ってきたが、平日の夜間や土日祝日にはカスタマーセンターに電話で問い合わせる必要があった。今回の自動応答サービス導入により、パソコンやスマートフォンから24時間いつでも問い合わせが可能になる。

 ソニー銀行のチャットサービスに使用される自動応答エンジンは、べドアが開発した対話エンジン「BEDORE Conversation(べドア・カンバセーション)」だ。ディープラーニング(深層学習)と自然言語処理技術を用いた構文解析を組み合わせたアルゴリズムにより、ユーザーの意図を高精度に理解する。のべ5000万人の会話ログを分析して構築されたという。

 自然言語処理技術により、日本語のゆらぎや類義語の読み替えに対応して、質問の意味を理解し、ユーザーが入力した問い合わせに対してあらかじめ登録してあるFAQデータから高い精度で回答を提示する。

 今回の導入では、高い回答精度に加えて、管理ツールが簡単に操作できることでカスタマーセンターの担当者でも運用が可能なこと、自社システムとの連携など拡張可能なエンジンであることの3点が決め手になったという。

 ベドアは、2016年に設立。日本語固有の自然言語処理技術や機械学習技術を利用した汎用型対話エンジンや言語解析サービスを提供している。資生堂やマネックス証券、三菱UFJニコスなど、大手企業を中心に多数の採用実績がある。(記事:Kei_T・記事一覧を見る

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