東芝:低電圧1.8V駆動、大電流1.6A定格に対応したHブリッジドライバICについて

プレスリリース発表元企業:Toshiba Electronic Devices & Storage Corporation

配信日時: 2018-05-23 15:38:00

東芝:低電圧1.8V駆動、大電流1.6A定格に対応したHブリッジドライバICについて

-乾電池2本でモータ制御を実現-

(東京)- (ビジネスワイヤ) -- 東芝デバイス&ストレージ株式会社は、モバイル機器、住宅設備、USB駆動機器などの低電圧電源(乾電池等)を電源として駆動するDCブラシ付モータやステッピングモータ向けに、デュアルHブリッジ[注1]ドライバICとして、低電圧1.8V駆動かつ大電流1.6A定格注2を実現した「TC78H651FNG」を開発し、本日からサンプル出荷を開始します。

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東芝:低電圧1.8V駆動、大電流1.6A定格に対応したHブリッジドライバIC「TC78H651FNG」(写真:ビジネスワイヤ) 東芝:低電圧1.8V駆動、大電流1.6A定格に対応したHブリッジドライバIC「TC78H651FNG」(写真:ビジネスワイヤ)

近年、IoTの普及や無線技術の進歩により、スマートフォンなどによる遠隔操作を行うアプリケーションが増加しており、電池によるモータ制御が注目されています。これに伴い、乾電池(2本)の容量が減った際の電圧である1.8V(0.9V(標準では1.5V/1.2V等)×2本)といった低電圧でも駆動が可能なドライバICの要求が高まっています。従来、この領域では低電圧動作でも安定して動作するバイポーラトランジスタ素子でHブリッジを構成したICが主流でしたが、消費電流が多く電池の持ちが悪いことや、ICでのロスが大きいことが問題でした。また、モータへの印加電圧が低くなることからモータトルクが不足するといった問題もありました。

新製品は、当社オリジナルの、低電圧駆動に特化したDMOSプロセスを用いることによって、安定した低電圧動作を実現しながら、低消費電力化によるバッテリー駆動時間の向上や、低オン抵抗化注3によるロスの低減効果によりモータトルク向上に貢献します。
1.8Vから6.0Vといった比較的低い電池電源にてモータを駆動する各種アプリケーションに適しています。

新製品の主な特長

1)   低消費電流により、電池の駆動時間向上に貢献。(動作時ICC=0.6mA標準@VM=3.0V,Ta=25℃、スタンバイ時ICC=0uA標準 @VM=3.0V,Ta=25℃) 2) 低On抵抗により、モータドライバでの電圧ドロップによるロスを低減し、モータに加わる電圧が高くなることでモータトルクの向上に貢献。(Ron=0.25Ω上下和標準@VM=5V,Ta=25℃) 3) 過電流、過熱、電源電圧低下の検出機能を内蔵し、機器の安全性に貢献。   用途

1.8V~6.0Vといった比較的低い電池電源にてモータを駆動する各種アプリケーション。 3.7Vのリチウムイオン電池を使ったモバイル機器(カメラや小型プリンタ)、1.5Vの乾電池2個を使った住宅関連機器(ガスコンロ、スマートメータ、電子錠)や玩具、5VのUSB電源を使った機器など。     新製品の主な仕様

品番   TC78H651FNG 電源電圧
(動作範囲) 1.8V~6.0V

出力電流
(最大定格) 1.6A Hブリッジch数 2ch 対応モータ DCブラシ付きモータ(2モータ駆動可能)
バイポーラステッピングモータ

出力オン抵抗
(上下和) 0.25Ω標準@VM=5.0V、Ta=25℃ 安全機能 過電流検出、過熱検出、低電源電圧検出 パッケージ TSSOP16(サイズ:5.0mm×6.4mm、ピンpitch:0.65mm ) その他・特長 スタンバイ機能を内蔵:消費電力0uA標準
貫通防止機能を内蔵
正転/逆転/ストップ制御に対応

量産時期   2018年6月予定   注1: DCブラシ付モータやステッピングモータを正転/逆転制御する場合に用いられる駆動回路で、トランジスタと負荷の関係がH型の構成となっている回路。

注2: 実際に駆動可能なモータ電流値は、周囲温度や電源電圧等の使用条件により制限されます。

注3: 電流を流した際の抵抗成分で、数値が低いほどモータ駆動時の損失が少なく発熱の低減が可能。

お客様からの製品に関するお問い合わせ先:
ミックスドシグナルIC営業推進部 Tel:044-548-2826
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