高速・高能率加工に対応した刃先交換式ドリル「マジックドリル(R) DRV」の発売深穴加工でも優れた切りくず排出性を実現

プレスリリース発表元企業:京セラ株式会社

配信日時: 2017-03-16 11:15:00

 京セラ株式会社(社長:山口 悟郎)は、機械工具事業において、穴あけ加工に用いられる刃先交換式ドリルの新製品「マジックドリル(R) DRV」を開発し、本年3月17日(金)より、販売を開始しますので、お知らせいたします。
 本製品は、チップ交換式ドリルにおいて、京セラとして初めて、外刃にCVD(化学蒸着)コーティング、内刃にPVD(物理蒸着)コーティングを施した材種の異なるチップを組み合わせることにより、高速・高能率加工を実現しました。
 さらに、独自開発のブレーカ(チップ形状)によって優れた切りくず排出性を実現したこと、ホルダの芯厚を厚くし剛性を高めたことで、今まで対応ができなかった6D(ホルダ直径の6倍)までの深穴加工が可能になりました。多様化するニーズに対して、ラインアップを拡充するとともに、最適な製品を提案していくことで、お客様の生産性向上に貢献してまいります。

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マジックドリル(R) DRV
表1: https://www.atpress.ne.jp/releases/124484/table_124484_1.jpg

■ 開発背景
現在、自動車や航空機、医療機器分野などにおいて、部材の軽量化や高機能化が進んでおり、穴あけ加工においても、これまで以上に多様な被削材・切削条件に対応し、高速・高能率で加工可能な製品が求められています。従来のチップ交換式ドリルは、外刃・内刃ともにPVDコーティングを施したチップでしたが、より高速で被削材と接する外刃が摩耗しやすいといった欠点がありました。そこで、本製品では、外刃に熱に強く摩耗しにくいCVDコーティングのチップ、内刃に強い力がかかっても安定加工が可能なPVDコーティングのチップを採用し、それぞれの特長を活かすことで、高速・高能率加工を実現しました。

■ 刃先交換式ドリル 「マジックドリル(R) DRV」の特長
1.多様な被削材で高速・高能率加工を実現
外刃にCVDコーティング、内刃にPVDコーティングのチップを採用。それぞれの特長を活かすことで、高速・高能率加工を実現。また、4タイプの最適なブレーカを選択することで、幅広い加工・被削材に対応するとともに、4コーナーを使用できる設計で、加工コストも低減しました。
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GMブレーカ(左:外刃CVD、右:内刃PVD)
<鋼加工 第1推奨>

表2: https://www.atpress.ne.jp/releases/124484/table_124484_2.jpg

2.独自開発の切れ刃により、深穴加工でも優れた切りくず排出性を実現
外刃は、切りくずをコンパクトに排出し、切りくずの詰まりを抑制する「U字切れ刃」、内刃は、切りくずを排出する時の摩擦抵抗を低減する「スプーン型切れ刃」とすることで、優れた切りくず排出性を実現。これにより、フルート(溝)部を最適な形状にすることができ、ホルダの芯厚を他社製品に比べ約33%向上(当社調べ)。高剛性・低抵抗の実現により、従来のチップ交換式ドリルでは対応できなかった6Dまでの深穴加工が可能となりました。
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外刃:U字切れ刃(左)/内刃:スプーン型切れ刃(右)

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ホルダの芯厚比較



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