麦焼酎の醪(もろみ)温度管理で香りとアルコール収率を向上!

プレスリリース発表元企業:サッポロホールディングス株式会社

配信日時: 2016-10-20 15:30:00

~カギは醪の発酵温度管理~



 サッポロホールディングス(株)のグループ企業であるサッポロビール(株)の子会社の楽丸(たのしまる)酒造は、麦焼酎の醪品温(もろみひんおん)(注1)を調節することで、製品の香りがよりフルーティーになり、味もスムースになることを発見しました。さらには、アルコール収率(注2)も向上することを実証しました。
 この研究成果は、「麦焼酎製造における醪品温経過が酒質およびアルコール収率へ及ぼす影響」と題し、「平成28年度日本醸造学会大会(平成28年10月19日~20日 会場:東京都北区・北とぴあ)」において発表しました。
 この研究では、醪品温が2℃違う条件(水準IIは水準Iより2℃下げた条件)で発酵させ、実プラントで検証を行い、以下の結果が得られました。



【 香り 】
水準Iに比べ、水準IIで、果実香に例えられる成分の「酢酸エチル」や、バナナの香りに例えられる「酢酸イソアミル」などの良い香り成分が増加し、焦げ臭に例えられる「フルフラール」が減少しました(注3)。
【 味 】
水準Iに比べ、水準IIで、酢酸の値も低くなりました。
有機酸は、多すぎると酸臭、渋味、雑味となり、少ないと淡麗な酒質になるといわれています(注4)。
【 アルコール収率 】
水準Iに比べ、水準IIで、0.75%のアルコール収率の向上効果が認められました。
この技術により、麦焼酎の品質向上と同時に、コストの削減も期待することができます。

 楽丸酒造は、この技術を通じて麦焼酎のおいしさに磨きをかけ、香り豊かでスムースな味を実現し、お客様にこれまで以上にご満足いただける商品を提供していきます。

(注1)品温(ひんおん):発酵温度
(注2)原料由来の澱粉が100%アルコールに変換された場合の理論上のアルコール生成量に対する蒸留後のアルコール量の比率
(注3)『醸造物の成分』公益財団法人日本醸造協会編
(注4)『本格焼酎製造技術』公益財団法人日本醸造協会編
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