活性酸素で土壌中菌類を簡易に分解・消毒可能に

プレスリリース発表元企業:WEF技術開発株式会社

配信日時: 2024-09-10 14:15:00

(1)試験内容図

(2)試験全体

(3)AOSとコンプレッサー

近年農業では連作障害や集中豪雨による土壌ダメージなどにより、土壌殺菌・消毒の需要が増えていますが、低コストで効果的な消毒方法がないのが現状です。
空気中の酸素から活性酸素を生成する世界随一の特許技術を持つWEF技術開発株式会社(所在地:滋賀県大津市、代表取締役:青山 章)は、活性酸素は空気中菌、ウイルスを効果的に殺菌しますので、土壌殺菌・消毒も可能ではないかと考え試験してみたところ、活性酸素の短時間供給で効果的な結果が得られました。


■土壌殺菌・消毒の目的と方法
「土壌消毒」は、
・連作障害の回避
・土壌病害の軽減
・センチュウ被害の軽減
などを目的に行われます。
また、方法としては、
・物理的防除(太陽熱などを使用)
・化学的防除(薬剤を使用)
・生物的防除(センチュウ対抗作物などを使用)
などがあります。
近年ハウス栽培が増えていますが、ハウス栽培では連作で特定の農作物が供給され続けることにより、その特定の農作物を好む土壌病害虫が他の土壌微生物や昆虫たちとの競争に打ち勝ち、大量に増殖しています。また最近頻繁に発生している集中豪雨で圃場が冠水すると、疫病菌などによる病害の発生が心配されます。


■土壌殺菌・消毒の問題点
土壌消毒には下記の問題があります。
・化学薬品による土壌消毒の過剰な使用や誤った使用方法が土壌生態系に影響を与える可能性がある
・土壌消毒の物理的処理法である熱水消毒や蒸気消毒には、設備費や燃料費、水道代などのコストがかかる
・熱水消毒や蒸気消毒には、設置や運転に伴う危険作業が伴う
・太陽熱消毒では、土壌の深さ20センチ程度までしか消毒効果が期待できない
・太陽熱消毒では、耕すとそれより深くにある病原菌を混ぜてしまう可能性がある
環境、安全、コストを考慮すると、現状では効果的な方法はないに等しいと言えます。


■活性酸素による土壌殺菌・消毒
当社試験農場で下図のように試験をしました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/409570/LL_img_409570_1.png
(1)試験内容図

活性酸素生成装置「AOS」(小型試験用タイプ)に、先端に吹出し口を開けた塩ビ管を取り付け、
この吹出し口からから土壌中に活性酸素が出るようにしました。
この塩ビ管を畑の畝の底近くまで差し込み、コンプレッサーで空気を送り込みました。
注入時間は10分としました。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/409570/LL_img_409570_2.jpg
(2)試験全体
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/409570/LL_img_409570_3.jpg
(3)AOSとコンプレッサー
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/409570/LL_img_409570_4.png
(4)AOS試験装置

活性酸素発生装置「AOS-III-T」(試験用)
DC12V 、700L/min(供給量)
「AOS」は種類により最大3000L/minまで生成可能


■試験結果
土壌挿入AOSパイプより50cmと100cm離れたところで、40⏀パイプで×20cmの深さの土を採取し、SOFIX農業推進機構で分析していただきました。SOFIXでは、土壌1g中に何億個の微生物(細菌)がいるかを示します。土壌中から細菌のDNAを抽出し、そのDNA量を指標として総細菌数を測定します。これを環境遺伝子(eDNA)解析法といいます。eDNA法では、培養できない細菌(VBNC)も正確に測定できます。

・試験前の土壌中総菌数

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/409570/LL_img_409570_5.png
(5)試験前総菌数
画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/409570/LL_img_409570_6.png
(6)試験後総菌数

処理試験前の土壌中の菌数:16.4億個/g
処理した土壌(50cm先) :3億個/g 82%消滅
処理した土壌(100cm先) :7.6億個/g 52%消滅
空気中での活性酸素による除菌効果は確認していたが、今回土壌中でも殺菌・消毒効果があることが確認できました。


■活性酸素による土壌殺菌のメカニズム
当社の活性酸素発生装置「AOS」は、空気(酸素)を通過させるだけで多量の活性酸素(スーパーオキシド)を生成します。

画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/409570/LL_img_409570_7.png
(7)AOS説明

スーパーオキシドは土中水分や菌・微生物の水分(プロトン)と反応して・HO2(ヒドロペルオキシラジカル)を始め多種の活性酸素種を生成します。

「AOS」が生成した大量のスーパーオキシドが土中に放出されると、土中の水分、菌や微生物の細胞の水分と反応して強力な活性酸素になり、菌や微生物の細胞が瞬時に破壊され、分解されます。AOS処理空気注入によって、畝の中は活性酸素が充満し、接触した菌、微生物はすべて分解・消滅することになります。


■今後の展開
活性酸素生成装置「AOS」の特徴は、大気中で低コストで大量の活性酸素を生成することが出来ることです。1台で最大3000L/minの活性酸素が生成できます。
ですので、土壌殺菌・消毒の機械化も比較的簡単で、横一線に土壌差込みパイプを並べて、数分間放出後前進していくようにすればよいのではないかと考えます。


■会社概要
商号 : WEF技術開発株式会社
代表者 : 代表取締役 青山 章
所在地 : 滋賀県大津市堂1-19-15
設立 : 2016年7月
事業内容: 水処理、廃棄物リサイクル、Mg関連技術開発、販売
URL : https://aoyama-wefit.com


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press