エネルギー価格の乱高下と気候変動枠組みの不確実性は「ニューノーマル」(世界エネルギー会議)
配信日時: 2015-01-20 15:00:00
(ロンドン)- (ビジネスワイヤ) -- エネルギー分野における主だった人々は、価格の乱高下と気候変動枠組みの先行きを最重要の不確実性と捉えています。国連が認定する世界的なエネルギー団体である世界エネルギー会議が発行した最新の「世界エネルギー課題モニター」がこのことを明らかにしました。
閣僚や最高経営責任者(CEO)を含む、約80カ国1000人以上の、エネルギー分野における主だった人々を対象とした調査の結果である今回の年次調査報告書第7版は、乱高下するエネルギー・商品価格の不確実な影響が世界の最重要課題になったと結論付けています。この課題は、世界エネルギー会議が2014年に初めて、新たな優先項目として焦点を当てたものです。石油価格が過去5年間で最低にまで急落したことが特に懸念されています。また、再生可能エネルギーのコストは下がり続けており、そのためエネルギーミックスに占めるシェアは向上しましたが、一方で、特に現実的な貯蔵手段のない地域では、従来より広い範囲でエネルギーシステムに新たな負担が生じており、その対応に追われることにもなっています。
世界エネルギー会議のクリストフ・フライ事務局長は、次のように述べています。「大きな価格変動は、エネルギー指導者が直面するニューノーマル(新たな常態・常識)となりました。このような新たな状況のもとで、エネルギー指導者は、かつてない規模の投資判断を行うことになるはずです。地政学的バランスの変化はもちろん、前例のない不確実性、新たな種類のリスクに対応してインフラのレジリエンス(強靭さ)を再定義する必要性、市場デザインの変化とビジネスモデルの進化へ可能性といった要因のために、エネルギーは今後最低10年間は世界の最重要戦略課題に位置付けられます。」
気候変動に関する枠組みは、今年末にパリで開催される気候変動枠組条約締約国会議(COP-21)で予定される世界的な合意を前にして、次に重要な不確実性と考えられれています。この課題は、意味ある炭素価格の存否につながるものであり、2009年に発行された最初の「世界エネルギー課題モニター」から指摘されている最重要の不確実性のひとつです。
報告書はまた、エネルギー貯蔵ならびにエネルギー資金調達の追求が引き続き対応を迫られている課題であり、エネルギーに対する補助金も早急な対処を必要とする分野であると強調しています。
27カ国の詳細分析を含め、地域による違いも調査されています。
アフリカ:補助金、価格の手頃さ、資本市場 アジア:大規模事故、極端な天候のリスク 欧州:欧ロ関係、原子力 中南米・カリブ海諸国:資本市場、LNG 中東・北アフリカ:石炭、LNG、エネルギー効率 北米:エネルギー貯蔵、中国およびインド 報告書のダウンロード:www.worldenergy.org/publications
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連絡先
World Energy Council
Monique Tsang, +44 2032140616
tsang@worldenergy.org
プレスリリース情報提供元:ビジネスワイヤ
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