データ解析結果と保育士の記録の一致率は約90% 認可保育所さくらさくみらいで実施したエフバイタルの睡眠モニター結果を公開

～子育て支援アプリ「Baby Track」の開発に協力～

「子ども・保護者・職員」三者の笑顔に満ちた子育て環境の創出を目的に保育所運営を行う株式会社さくらさくみらい（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：西尾 義隆、以下「当社」）https://www.sakura-39.jp/ が、東京大学×筑波大学発のスタートアップ企業であるエフバイタル株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長：安島 真澄、以下「エフバイタル」）と2021年11月～12月に実施した睡眠モニター企画の結果を一部公開いたします。



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共同研究プロジェクトの目的と背景

子どもには一人ひとり個性があり、より良い成長・発達のための最適解はそれぞれ異なります。
しかし、まだ十分に言葉が発達していない子どもの個性を正確に理解し、その子どもに合ったものを選択するのは容易ではなく、忙しく働く子育て世帯にとって大きな負担となります。そこで当社は、子どもの個性を大切にするという保育方針のもと、非接触でのバイタルデータ取得技術に強みをもつエフバイタル株式会社と連携し、保育士など現場の職員になるべく負担をかけず、子どもの個性をより深く理解するための共同研究を行いました。また、非接触でのバイタルデータ取得技術により、子どもに負担をかけることなく研究を行うことに成功しました。

今回、まず第一弾として、子どもの就寝と音楽の個人最適化についての基礎分析を行いました。
寝かしつけは子育て世帯の代表的な悩みであり、当社運営保育所「さくらさくみらい」の各園に通う園児の保護者へのアンケートでも約75%の方が睡眠に関して何らかの悩みを抱えているという結果が出ています。また、音楽には子どもの心拍数を下げる効果があり、実際に多くの保護者の方が寝かしつけに音楽を活用していますが、自分の子どもに合った音楽が見つからないことに悩んでいる方が多いことがヒアリングにより明らかになりました。
そこで、本研究では、子どもの年齢や性別といった属性ごとに、寝かしつけに有効な音楽がどのように異なるのかを分析することを目的としました。

本研究により得られた成果は、エフバイタル株式会社より10月リリース予定の子育て支援アプリ、Baby Trackの開発に活用されます。


共同研究の概要

１.実施期間：2021年11月～12月
２.対象人数 ：計106名
３.年齢：0-5歳（0歳：18名, 1歳：21名, 2歳：23名, 3歳：27名, 4-5歳：17名）
４.実施方法：
乳幼児のスムーズな入眠が期待される「オルゴール」「クラシック」「自然環境音」等の音楽を、テンポや音域等の音楽の特徴を表す値（特徴量）に基づいて7つのグループに分け、保育室での午睡時間にランダムな順序で各3回ずつ流しました。その様子をカメラで記録し、同時に、保育士が、普段と比較しての入眠のスムーズさ（普段に比べ寝付きが良くなった・変わらない・悪くなったの3段階評価）や、音楽に対する子どもたちの反応（自由記述）を記録しました。
５.データ解析方法：
本研究では、子どもの入眠までの時間を、横になってから実際に寝付くまでの時間と定義しました。音楽を流さない場合（2日間）と、あるグループの音楽を流した場合（3日間）の入眠までの時間を比較し、統計的な有意差があった場合に、そのクラスターの音楽が入眠までの時間の短縮に有効であったとみなします。


共同研究の成果

以下に、本研究の一部成果を公開いたします。その他の成果は、今後エフバイタルにて、さらに参加者を増やした実証研究を実施の上、学術的な論文として公表する予定です。

１.寝かしつけに有効な音楽は子どもそれぞれに「個性」がある
1つ以上のグループの音楽が有効であった子ども25名を母数として、実際に寝かしつけに有効であった音楽の内訳を分析したところ、7つのクラスターがほぼ均等な割合を占めていることが分かりました。これは、子ども一人ひとりの寝かしつけに有効な音楽が異なる、つまり「寝かしつけ音楽にも子どもの個性があらわれている」ことを示しています。
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２.動画に基づく解析と保育士の記録の一致率は90%
動画に基づく解析により寝かしつけに有効であると判定された音楽と、保育士の記録で「普段より寝付きが良くなった」と判定された音楽の一致率は約90%に達することが分かりました。これは普段から一人ひとりの状態をよく把握している保育士と動画解析で出た答えがほぼ一致しており、この研究と技術が子育て世帯への寝かしつけの支援となることを示唆しています。


今後の研究開発方針について

本研究により、寝かしつけに有効な音楽にも子どもそれぞれに個性があることが実証されました。本成果は、子ども一人ひとりに最適な音楽を自動で推薦するサービスの開発に活用されます。
当社では今後も、より良い子育て環境の創出を目指し、子どもたちの健やかな成長・発達の支援と子育て負担の軽減に積極的に取り組んで参ります。


エフバイタル株式会社について

東京大学×筑波大学発スタートアップ企業。乳幼児を対象とした非接触での生体データ取得し、子どもの状態評価・分類、及び状態に基づいた個別最適化サービス開発を行う。2021年4月にハヤテインベストメント株式会社の新規事業として発足した後、10月1日付で、同社100％出資の子会社としてスタートを切る。「生まれた環境に依存せず、成長し、自らの未来を選択できる社会」の実現を目指し、育児・教育・医療分野でエビデンスに基づく研究開発・サービスを展開。2022年10月末に個別最適化育児支援アプリBaby Trackをリリース予定。


おうちのようなほいくえん「さくらさくみらい」について

「愛情をたっぷりと注ぎ　あわてず個性を伸ばす」保育方針のもと、子ども一人ひとりが自分らしく過ごせる環境の保育園です。2021年6月からは、遊びの中から自然と学びが身につく当社独自の幼児教育プログラム「CLiP」を実践しています。


会社概要

会社名：株式会社 さくらさくみらい（株式会社 さくらさくプラス[証券コード：7097]グループ会社）
代表取締役社長：西尾 義隆
設立：2009年8月3日
資本金：93,004,900円(資本準備金43,000,000円)
本社所在地：東京都千代田区有楽町1丁目2番2号 東宝日比谷ビル8階
企業URL：https://www.sakura-39.jp/
事業内容：保育所・託児所(さくらさくみらい)の運営　※事業所数：東京/千葉/埼玉/大阪に85園
株式会社さくらさくみらいの親会社、株式会社さくらさくプラスでは、働く子育て世帯がより子育てをしやすい社会を目指し「子ども・子育て支援事業」を数多く展開しています。

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