船舶用バッテリーの市場規模、2030年に18億9,700万米ドル到達予測

株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「船舶用電池の世界市場 (～2030年)：電池タイプ (リチウム・ニッケルカドミウム・燃料電池・鉛蓄電池)・推進タイプ (完全電気・ハイブリッド・従来型)・船舶タイプ・販売経路・公称容量・電池設計・電池機能・地域別」（MarketsandMarkets）の販売を12月9日より開始いたしました。

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船舶用バッテリーの市場規模は、2021年の3億7,400万米ドルからCAGR19.8%で成長し、2030年には18億9,700万米ドルに達すると予測されています。同市場は、旅客船の推進システムの転換の増加、世界的な海上貿易の増加、海上観光産業の成長など、さまざまな要因により牽引されています。
船舶用バッテリー市場には、Wartsila（フィンランド）、Akasol AG（ドイツ）、Corvus Energy（カナダ）、Enchandia AB（スウェーデン）、Saft Total（フランス）、Siemens（ドイツ）、Leclanché SA（スイス）などの大手企業が参入しています。これらの企業は、北米、欧州、アジア太平洋、その他の地域などで事業を展開しています。業界の専門家は、COVID-19が2020年の世界の電気船の生産やサービスにマイナスの影響を与えていると考えています。


COVID-19が船舶用バッテリー市場に与える影響

このパンデミックは、他の産業と同様に海運業にも影響を与えています。各国のサプライチェーンにおいて重要な役割を果たしている海運業は生産に依存しているため、人々がウイルスに感染するのを防ぐために活動が停止され、業界にとって大きなストレスとなりました。

牽引要因：電気・ハイブリッド旅客船の需要増加

旅客船の船舶用バッテリー市場のポテンシャルは、他の船舶に比べて非常に高いと言えます。ハイブリッド・電気推進・エネルギー貯蔵システムの世界的プロバイダーであるSiemens社の調査によると、デンマークには52隻のフェリーが就航しており、そのうち39隻を電動化することで、運航会社は、運用・保守コストを年間1,200万米ドル削減し、年間1万9,000トンかかっていた燃料消費量を0にすることが可能と報告しています。電気フェリーの追加投資コストは約140万米ドルで、従来型フェリーのコストよりも高くなります。この追加投資には、新しいバッテリーの価格、既存の電力網を港の係留場所まで拡張する費用、港に充電ステーションを作るための変圧器の費用などが含まれています。さらに、Siemens社は、ノルウェーで運航されている180隻のフェリーのうち、43隻のフェリーをハイブリッドソリューションに転換することで利益を出せる可能性があると言っています。ハイブリッドシステムは、バッテリーとディーゼルまたはガス駆動の推進システムを組み合わせて使用するもので、米国やノルウェーなどの北米や欧州の国々では、ハイブリッドや完全電気駆動の旅客船に対する需要が高いため、内陸輸送にこのようなシステムをすでに導入しています。また、これらの国の政府は、よりクリーンな水路輸送モードを推進しており、その上、電気船の運航コストは、ディーゼル船に比べて大幅に低く、電気船の需要とともに船舶用バッテリーの需要も増加すると予想されます。


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