コンパニオンアニマルや家畜などの動物用迅速検査の市場規模、2028年に12億9,169万米ドル到達予測

株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「動物用迅速検査の世界市場予測（2028年まで）： COVID-19の影響と市場分析（製品・アプリケーション・動物タイプ別）」（The Insight Partners）の販売を12月8日より開始いたしました。

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コンパニオンアニマルや家畜など、動物用迅速検査の市場規模は、2021年の7億3,387万米ドルからCAGR8.4%で成長し、2028年には12億9,169万米ドルに達すると予測されています。同市場の成長は、人獣共通感染症の発生が増加していることや、各国の政府や動物愛護団体の取り組みが活発化していることに起因しています。一方、獣医学的診断に熟練した専門家の数が限られていることや、獣医学的治療費の高騰が市場の成長を妨げています。動物用迅速検査は、コンパニオンアニマルや家畜の健康障害の診断を支援し、陽性または陰性の結果を提供します。これらの検査は、人獣共通感染症（他の動物や人間から感染する感染症）の監視と制御に役立ちます。検査は、装置にある検体ウェルにサンプルを置くことで行われ、抗原と抗体の相互作用が完了すると、装置上に目に見えるインジケーターが表示され結果が得られます。これらの迅速検査キットは、5分から10分程度の短い時間で効率的に病原体を検出することができます。

アジア太平洋地域では、パンデミックの際にペットの里親が増加しました。例えば、日本ペットフード協会が実施した2020年の調査では、犬・猫の飼育数が2019年度に比べて15％増加し、2020年10月現在、日本でペットとして飼われている犬は849万頭、猫は964万頭と推定され、アニマルシェルター、非営利の救助団体、民間のブリーダー、ペットショップでは、需要の増加が観察されました。このように、ペットの飼育数の増加は、アジア太平洋地域の動物医療ビジネスを長期的に牽引する可能性があります。

人獣共通感染症の増加は、動物用迅速検査市場を牽引する可能性があります。動物は時に有害な細菌を持ち、それが人に伝播して病気を引き起こすことがあります。これらは人獣共通感染症またはズーノーシスと呼ばれており、細菌、ウイルス、寄生虫、真菌などの有害な病原体によって引き起こされます。これらの細菌は、軽症から重症、さらには死に至るまで、人や動物にさまざまな種類の病気を引き起こします。人獣共通感染症は、アメリカ国内だけでなく世界中で蔓延しています。CDCによると、人の既知の感染症の10のうち6つ以上は動物から感染する可能性があり、人の新規または次期感染症の4つのうち3つは動物から感染するとされています。例えば、2016年、アジアやアフリカでは、狂犬病が原因で少なくとも5万5千人の死亡が報告されています。

重症急性呼吸器症候群（SARS）や鳥インフルエンザなどの大流行は、動物のリザーバーから来た微生物が人間の宿主に適応する可能性を改めて示しました。過去数十年の間に、エボラウイルス、ヒト免疫不全ウイルス（HIV）、ニパウイルス、西ナイルウイルス、ハンタウイルスなど、それまで知られていなかった多くのヒト感染症が動物由来で出現しています。21世紀に入ってから新たに発生した病気、新興・再興の病気の4分の3以上は、動物や動物由来の製品からの病原体によって引き起こされています。WHOによると、世界的に報告されている新興感染症の約60％がズーノーシスであり、毎年約10億件の疾病と数百万人の死亡が報告されています。


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