【新日本無線】無線通信機能付きモバイル機器に最適な超低消費電流0.6uA高EMI耐性 CMOSコンパレータ NJU77212サンプル配布開始

プレスリリース発表元企業:新日本無線株式会社

配信日時: 2021-10-11 10:00:00

超低消費電流0.6uA/chでリモートセンサなどの長時間駆動に貢献・業界最高水準の高EMIRR 100dBでEMC設計工数削減に貢献・高出力電流 25mAで後段ドライバが不要となり機器の小型化に貢献

新日本無線株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:森田 謙一)は、超低消費電流0.6uA/chで、業界最高水準の高EMI耐性100dBのCMOSコンパレータ NJU77212のサンプル配布を開始しました。




【開発背景と製品概要】
IoT技術の進化に伴い、熱、音、光などの多様なアナログ信号がインターネットを介し、デジタル情報としてやりとりされるようになりました。それにより、増加するIoTデバイスに対してセンサの省エネルギー化が持続可能な社会を目指すうえで重要な取り組みとなっています。 また、近年のIoTデバイスは信号の送受信にBluetooth(R)のような無線通信を使うことが多く、無線機器から発せられるRFノイズに対して安定動作することが電子部品に求められます。
NJU77212は消費電流が0.6uA/chと極めて小さく、超低消費電流が求められるアプリケーションに最適です。また、業界最高水準 ※1 の100dBの高EMI耐性により、ワイヤレス通信環境下でも安定して動作します。
                                    ※1 :2021年9月 新日本無線調べ
【NJU77212の特長】
1.超低消費電流0.6uA/ch、低電圧1.7V動作、Dynamic Transient Stabilizer TM 搭載 入力フルスイング
NJU77212は消費電流 0.6uA/ch の超低消費電流コンパレータです。
NJU77212の動作電圧範囲は1.7V~5.5Vと幅広く、低電圧アプリケーションで用いられる1.8Vのデジタル電源にも対応可能です。入力フルスイング機能を備えることで、1.8V電源でも0V~1.8Vのフルレンジで信号を検出できます。NJU77212は入力フルスイング特性を安定させる当社独自の回路技術 Dynamic Transient Stabilizer TM を搭載しています。この機能により、入力の基準電圧Vrefの大きさが変わっても、コンパレータの伝搬遅延時間は大きく変わらず、安定した出力応答を維持することができます(図1参照)。この機能は特に、ウインドウ・コンパレータやレベル・ディテクタといった複数の基準電圧Vrefを持つアプリケーションで効果を発揮します(図2参照)。

[ Dynamic Transient Stabilizer TM (D.T.S)とは ]
当社独自の入力フルスイング回路技術であり、入力基準電圧Vrefが変化しても応答時間が大きく変化しないことが特長。
[画像1: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-a697c7d67c86198a9a2e-0.jpg ]

図1 NJU77212では基準電圧Vrefが変動しても、伝搬遅延時間の変化は小さい

[画像2: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-03d184c01f35250d7fff-1.png ]

図2 NJU77212は Dynamic Transient Stabilizer TM 搭載によりVrefが変化しても安定した応答特性を維持

2.業界最高水準の高EMI耐性100dBで機器のEMC設計工数の削減、機器の小型化に貢献
Bluetooth(R)などのワイヤレス通信で制御されるセンサ機器は増加傾向にあります。このようなワイヤレス通信はGHz帯域の高い周波数帯が用いられます。
NJU77212は超低消費電流のコンパレータにも関わらず、業界最高水準となる100dBの高EMIRR※2を達成しました(図4参照)。これは、コンパレータの入力端子に100mVpkの電磁波が入射されても、入力オフセット電圧がわずか1uVしか変動しないことを意味します。
NJU77212は高いEMIRRにより、センサ機器のEMC設計工数削減に貢献できます。また、これまでEMC対策で必要だったコンデンサや抵抗が不要となるなど、機器の小型化に貢献できます。

※2 EMIRRとは
GHz帯域の電磁信号源がIC付近に存在すると、IC内部のPN接合で電磁波が整流され、コンパレータの出力電圧が反転する誤作動を引き起こす場合があります(図3参照)。この電磁波に対する耐性を表した指標がEMIRR ( Electro Magnetic Interference Rejection Ratio ) です。この値が大きいほど電磁波に強く、ワイヤレス通信環境下でも安定して動作します。
[画像3: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-a7c2fd21f16c1b2cbcb7-2.jpg ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-3d1ae044cfa77c2d2c1b-3.png ]

図3 電磁波によりコンパレータが誤動作(反転)する例
[画像5: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-49e98d4aafe9a2461cc9-4.jpg ]

             図4 NJU77212は高EMIRR(100dB)を達成
3.高出力電流 25mAで後段ドライバが不要となり、機器の小型化に貢献
NJU77212は0.6uA/chの超低消費電流にも関わらず、出力電流は25mAの大電流能力を備えます(図5参照)。この出力能力により、LEDやリレースイッチを直接駆動でき、これまで必要だったドライバ部品を削減できます。例えば、通常は超低消費電力でセンサ監視し、異常時のみLED点灯というような警報装置アプリケーションにおいて、NJU77212は機器の小型化に貢献できます(図6参照)。
[画像6: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-6537f6af1bbba2375855-5.png ]

                 図5 NJU77212の出力電流能力 

[画像7: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-ead7255ceb33bf64856b-6.jpg ]

          図6 NJU77212の高出力電流で後段のドライバを削減

【製品外観】

[画像8: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-a16546edfc484acb1b13-10.jpg ]

                    NJU77212R (VSP8)


[画像9: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-7690951c165863043fa9-11.jpg ]

                  NJU77212KU1 (ESON8-U1)
【製品機能】
● 超低消費電流 0.6uA/ch typ.
● 高EMIRR 100dB typ.(f=1.8GHz)
● 動作電圧 1.7V to 5.5V
● Dynamic Transient Stabilizer TM (D.T.S.)搭載の入力フルスイング
● 出力電流 25mA typ.
● 過大入力保護(入力トレラント)
● プッシュプル出力
● 入力オフセット電圧 7mV max.
● 伝搬遅延時間 9.8us typ.(Rise) / 4.8us typ.(Fall)
● 動作温度   -40ºC to 105ºC
● パッケージ VSP8(2.9mm×4.0mm) / ESON8-U1(2.0mm×2.0mm)

【アプリケーション】
● 無線通信モバイル機器
● 監視、警報システム
● バッテリー駆動のリモート・センサ
● エネルギーハーベストのアプリケーション
● ウェアラブル・デバイス

【生産/サンプル価格】

●生産 サンプル配布開始
●サンプル価格 @¥70.00- (税抜き価格)
●量産 2022年上旬 量産開始予定

【製品詳細はこちらをご覧ください】
https://www.njr.co.jp/electronic_device/products/NJU77212.html

【超低消費コンパレータ シリーズ展開】
超低消費コンパレータはシリーズで展開中です。出力はオープンドレインとプッシュプル、回路数は1chと2chでラインナップされる予定です。サンプルは全種類、提供中です。
[画像10: https://prtimes.jp/i/71712/36/resize/d71712-36-e8128c8826e8d8cc5e02-13.jpg ]

【企業情報】
会社名  : 新日本無線株式会社  (日清紡グループ※)
所在地  : 東京都中央区日本橋横山町3番10号
URL   : https://www.njr.co.jp/
※新日本無線は、日清紡グループのマイクロデバイス事業の中核を担っています。

PR TIMESプレスリリース詳細へ