東京五輪は生活者の消費行動にどんな影響をもたらした?データから見えたのは、若者世代の「消費増」と高齢世代の「消費減」(ニュースレター)

プレスリリース発表元企業:株式会社マクロミル

配信日時: 2021-09-29 14:43:38

株式会社マクロミル(本社:東京都港区、代表執行役社長 グローバルCEO:佐々木徹)は、データでひも解く最新トレンド情報をニュースレターとしてお届けしています。9月29日配信号では「東京五輪は生活者の消費行動にどんな影響をもたらしたのか?」をテーマに、マクロミルが取得している消費者の購買データから紐解きます。



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一年の延期を経て、賛否飛び交う中実施された東京五輪。コロナ禍による緊急事態宣言下、無観客開催となり、異例づくしで歴史上類を見ない大会となりました。日本中が連日の日本選手のメダルに沸く中、消費者の行動に変化はあったのでしょうか。マクロミルが取得している消費者の購買データから紐解きます。

<トピックス>


お財布の紐が堅かった「団塊世代」と紐の緩んだ「Z世代」
男性20代・女性30代のEC購入金額増が顕著



1.お財布の紐が堅かった「団塊世代」と紐の緩んだ「Z世代」
全国3万人のモニタにバーコードリーダーを貸与し、日々の購買データを収集・分析し、商品購入実態をリサーチしているマクロミルの消費者購買履歴データ(QPR™)から業態別、世代別でデータをみてみましょう。

● 前大会に比べ、東京五輪では全体の消費変動は小さいが、ECに限っては好調傾向
前大会のリオ五輪の動向に注目すると、全業態(※1)の前年比・直前比(※2)は赤線100%を越え、消費が増加していたことがわかりますが、東京五輪では全業態の前年比・直前比は100%前後で推移しており、全体的な消費動向の変化は小さいことが分かります。EC(通信販売)に限定して直前比を比較すると、5%増加しており、EC購買の変化が今大会の特徴と言えそうです。

<100人あたりの消費金額動向> 東京五輪開催期間と、前年同期間および直前期間を比較
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※1:全業態はスーパー、コンビニエンスストア、一般小売店、 百貨店、薬粧店・ドラッグストア、通信販売、ホームセンター・ディスカウントストアを指す
※2:リオ五輪開催期間(16年8月5日~8月21日)と前年および直前(同年7月19日~8月4日)、東京五輪開催期間(21年7月23日~8月8日)と前年および直前(同年7月6日~7月22日)をそれぞれ比較

●高齢世代の消費金額は減少傾向、若者世代は増加傾向に
次に世代別の傾向を見ていきます。今大会の前年比・直前比に注目すると、高齢世代ほど前年比・直前比は100%を割っていますが、若者世代ほど、前年比・直前比が100%を超えていることが分かります。前年比・直前比ともに100%を超えるのは「プレゆとり世代」以降の40歳以下の世代となり、最も若い「Z世代」は消費金額自体は低いものの、割合は最も増えていることが分かります。高齢世代ほどお財布の紐が固く、若者世代ほど財布の紐が緩んだ傾向にあるようです。

<100人あたりの世代別消費金額の変化>
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2.男性20代・女性30代のEC購入金額増が顕著
ECにおける購買が好調だったことを踏まえ、全国2万人のECサイトでの買い物情報を自動収集しデータベース化した「EPR(EC Purchase Report)」で改めて実態を深掘りしていきます。

●男性20~30代、女性30代が前年比・直前比ともに高伸長傾向
EC購買金額を世代別に見ると、男性では20代・30代、女性では30代が前年比・直前比ともに高伸長の傾向が見られました。男性20代では前年比141%、直前比では130%に上ります。女性30代では前年比112%、直前比118%という結果でした。一方、年配世代を見ると、特に60代以上の男性ではEC購買が前年比・直前比ともに大きく下がっており、金額も世代と比較し低いことが分かります。

<100人あたりの世代別消費金額の変化>
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<100人あたりの性年代別EC購入消費金額 前年比・直前比>
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●男性20代・女性30代はなぜ購入金額が伸びた?
伸長が確認された男性20代・女性30代の金額構造を分解すると、購入率や購入日数に変化はなく、増加したのは購入者あたりの金額と1日の購入金額です。特に男性20代の前年比では、購入者あたりの金額は157%、1日の購入金額は153%と大きく伸長。1日のECサイト利用金額が増加することで顧客単価が増加し、全体の伸長につながったことが窺えます。

<男性20代・女性20代のEC購入金額 構造分解>
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