【東大発AIベンチャー】複数の自動搬送ロボットを同時に動かす群制御システムを開発

プレスリリース発表元企業:SMITH & LOGISTICS株式会社

配信日時: 2021-07-30 16:10:00

最先端のAI・ロボティクスの技術を活用したソリューション提供を行うTRUST SMITH株式会社 (本社 : 東京都文京区 / 代表 : 大澤 琢真) は、複数のAGV(自動搬送ロボット)を同時に動かす群制御システムを開発した。本技術により、短時間で高精度な荷物の運送を実現し、製造・物流現場における労働力不足の解消や作業効率の向上を目指す。




背景

近年、製造・物流現場における人員不足が深刻な問題となっている。この課題を解決すべく、製造・物流現場にもDXの普及が徐々に広まりつつある。

[画像1: https://prtimes.jp/i/66955/14/resize/d66955-14-945728a44beea95bb81f-2.jpg ]


TRUST SMITHでは、これまでリフト式AGV(自動搬送ロボット)のハードウェアの開発を行い、製造・物流現場の課題解決に貢献してきたが、この度、複数台のリフト式AGVを同時に動かす「群制御」のソフトウェアを開発した。

本技術によって、製造・物流現場における人手不足の解消、運搬業務の効率化、作業者の負担軽減への更なる貢献を目指す。


本技術について



[画像2: https://prtimes.jp/api/file.php?c_id=66955&t=animationGifImage&f=agd-66955-14-1.gif&img_id=1627697747314 ]

[画像3: https://prtimes.jp/api/file.php?c_id=66955&t=animationGifImage&f=agd-66955-14-2.gif&img_id=1627697869986 ]


▪︎ ID:各AGVのID
▪︎ S(ブルーのブロック):荷物ピックアップ地点(スタート地点)
▪︎ G(ピンクのブロック):荷物デリバリー先地点(ゴール地点)
▪︎ Step:タイムステップ

今回開発した群制御最適化アルゴリズムは、自律走行により、受け取り場所(受け取りステーション)から受け渡し場所(受け渡しステーション)まで荷物の運搬を行う複数台のリフト式AGV同士の衝突を安全に回避しながら、全てのAGVの移動経路長合計が最小になるようなタスクの割当及び経路生成を行う技術である。

本技術は、大きく以下の4つの特徴を持つ。

1.複数のAGVの移動経路長の削減
本アルゴリズムを用いてAGVを稼働させた場合、ランダム割当の場合と比べ、35%の経路長削減に成功した。条件次第では、最大で50%程度の経路削減に貢献する可能性がある。

2.強化学習AIによりAGV同士の衝突を防止
通常時は探索ベースの経路計画を行うが、AGV同士の接近時には、強化学習AI(強化学習で獲得した衝突回避方策)を局所的に用いることにより、動的なAGV同士の衝突防止を実現した。

3.計算量を削減し高速化
あらゆる出発点から終着点までの最短経路のデータを圧縮し保存しておくといった前処理を行うことにより、計算量を削減し高速処理を可能とした。

また、このデータベースを用いることで、移動中の人間に対して配送を行うなどの配送先が動的な場合においても、AGVは最適経路の追従を高速に行うことができる。

4.AGVの稼働中に追加れた新たな運搬の指令にも即時対応
荷物を運搬中のAGVを含むAGV群に対し、新たな運搬の指令を追加した場合、最適経路データベースを用いて運搬終了時刻を推定し、最適な割当を高速に行うことが可能となる。

例えば、とある荷物を運搬中のAGVが走行中、新たに荷物の運搬の指令があった場合、遠くにある待機中のAGVよりも優先して、荷物を運搬中のAGVがその運搬の指令を受け取るなどの対応ができる。


今後の展望


[画像4: https://prtimes.jp/i/66955/14/resize/d66955-14-2014cc1373983f43fa10-4.jpg ]

本技術の開発は、長期的な完全自動倉庫の実現に向けた重要な鍵となる取組みだと当社は位置付けている。

今後は、本AGV群制御システムを、同社が開発中の荷物のピッキングシステムと組み合わせることにより、物流倉庫内の省人化やスペース効率の向上に貢献していく。

このように、ハードウェアを含めたあらゆる技術を自社で開発しインテグレートしていくことで、物流業社様の多様なニーズに応えながら、幅広い物流現場での導入を目指す。

<関連プレスリリース>
・【東大発AIベンチャー】複数の自動運搬ロボットを同時に制御するシステムを開発
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000049040.html

・【東大発AIベンチャー】製造・物流現場における運搬業務を自動化、人と協働するロボットを開発
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000049040.html

・【東大発AIベンチャー】「荷物の大きさを自動で計測するシステム」の提供開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000066955.html


■SMITH&LOGISTICSについて

[画像5: https://prtimes.jp/i/66955/14/resize/d66955-14-117c6db2cd9871779fb7-6.png ]


最先端のAI・ロボティクスの技術を活用したソリューション提供を行うTRUST SMITHグループ傘下の企業として、運送業に従事する企業様へ、倉庫の完全自動化への支援をしています。倉庫の完全自動化の実現により、企業様の抱える労働力不足の解消と人件費削減に貢献致します。

■SMITH&LOGISTICS 株式会社 会社概要

社名:SMITH&LOGISTICS株式会社
所在地:東京都文京区本郷4丁目1-1 菊花ビル7F
代表:大澤 琢真
事業内容:無人倉庫設立コンサルティング
設立日:2020年9月17日
会社HP:https://www.smithlogistics.jp/

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