大阪芸術大学デザイン学科教授三木健がコンセプトからデザインまで総合的にディレクションを手掛ける【コシノヒロコ展-HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ-】

プレスリリース発表元企業:大阪芸術大学

配信日時: 2021-06-12 11:15:19

■会場:兵庫県立美術館 企画展示室 ■期間:2021年 4 月8 日(木)~6 月20 日(日)

 大阪芸術大学(学校法人塚本学院 / 所在地:大阪府南河内郡/学長:塚本 邦彦)デザイン学科教授の三木健がコンセプトから展示空間、デザイン、図録、ポスターなどの広報ツールに至るまで、総合的にディレクションを手掛けたファッションデザイナー・コシノヒロコの展覧会【コシノヒロコ展 ─ HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ ─】が兵庫県立美術館にて開催されています。



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              コシノヒロコ展公式サイト https://kh-exvision.jp/

【企画・コンセプトについて】
本展の構想は5年前から準備が進められてきました。しかし新型コロナウィルス感染症によるパンデミックを受け、世界規模での医療や経済が崩壊する事態に、多くの人々の価値感や意識が大きく揺らぎました。「自由であることの豊かさ」、「心と体が健康である嬉しさ」など、『ふだんのフツウ』の暮らしのありがたさに感謝し、「真の豊かさとは何か」と問い始める人が増え、コシノヒロコと私は、この事態の中で開催する展覧会の意義について何度も議論を重ねていきました。

コシノヒロコが語った「コロナの不安は戦時中の恐怖と同様である。幼い頃から絵が好きだった私に、戦時中に母がくれたパステルが自分の心を解放した。好きな絵が描ける喜びにときめいたことを思い出す」。この言葉をきっかけにコロナ禍で不安になっている多くの人々に、ワクワクやドキドキと言った希望や夢を抱くことで芽生える『ときめき』をメッセージしようと考えたのです。

そして、そのビジョンを外に向けて発信したいという思いから『EX・VISION』という造語で表現。「TO THE FUTURE」には明日への希望をつなぐために、未来の子どもたちへバトンを手渡したいという想いを込め、コシノヒロコ展の理念を定めました。そして、言葉にならない心の声とも言えるオノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)を使い各章のメッセージを伝えるようにしました。
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【展示について】
チケットを購入して、展覧会に入る前のイントロ部分から展覧会の領域 !
展示に向かうまでワクワク・ドキドキを醸成する仕掛け
チケットを購入し、企画展示室に向かうまでに最初の仕掛けが。長さ 5.2m、幅 2.3mの巨大なヒロコちゃん型風船人形が頭上に「フワフワ」と宙を浮き、来場者を出迎えます。さらに歩を進めると、45 年間発表してきたコレクションの中から民族をテーマにした選りすぐりの衣服 20 体が並びます。
安藤忠雄設計の美術館にずらりと並ぶコシノヒロコの世界観を表現した衣服をまとうマネキンの中で 2体だけロボットがあり動いているのです。チャーミングな仕掛けに子どもたちも興味津々。遊び心のある展示にときめきにも似た期待感が目覚めてくるのです。
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「人間・コシノヒロコ」をまず見てもらいたい


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コシノヒロコの人生 84 年間をオノマトペで語る
入場してすぐにあるのが、コシノヒロコの 84 年の人生を
オノマトペで表現した年表。
作品をみる前にまずは、「人間・コシノ ヒロコ」を知ってもらいたいと、日本人になじみ深いオノマトペで、人生史を表現しています。幼少期、ファッションデザイナーとして駆け出しの ころ、海外への挑戦、母としての顔といった 84 年の歴史を、エピソードや写真、ゆかりのある物の展示を通してコシノヒロコの人生を体感してもらいます。

安藤忠雄が建築で自然を切り取るのに対し、コシノヒロコは安藤空間を色で切り取る
オノマトペの空間を抜けると、印象的な黄色い壁が。壁にはコシノヒロコの著書『HIROKO KOSHINO』(三木 健装幀)のコンセプトである「it is as it is あるがまま なすがまま」という言葉が書かれています。「ルンルン」 というテーマにぴったりのポップな空間に抽象画やコラージュが展示されており、それらと関連のある洋服作品が 並べられています。絵画とデザインの関係を視覚的にメッセージしています。 その奥の空間は、ガラッと雰囲気を変え、モノトーンの空間「ビュー」。本格的にアート活動に取り組むきっか けとなった「墨絵」は大小さまざま。ダイナミックな筆跡の作品は、自由な発想を大切にするコシノヒロコが筆を モップに持ち替えて描いた作品です。
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絵画やファッションにとどまらない異分野のアーティストとのコラボレーション
エモーショナルな “ときめき” を体験
これまで異分野のアーティスたちと積極的に共演してきたコシノヒロコ。「きらきら」では、アート・サウン ド・デザインなど、ジャンルの垣根を超えたアート作品を生み出す circle side がプロジェクションマッピングで 折り紙をモチーフにしたペーパードレスを彩り、暗闇の中に幻想的な空間を演出します。「ヒラヒラ」では金網を 使用し、人体から型を取って造形する現代美術作家エトリケンジ制作のワイヤーネットフィギュアが、妖精をイ メージしたロマンティックなドレスをまとい宙を舞うファンタジーな世界観。空間ごとに全く違うシーンが広がり、 エモーショナルなときめき体験を堪能することができます。
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他にもすべてがオリジナルデザインのタイツを集めた「ニョキニョキ」、体操競技日本代表ユニフォームのデザイン を空間に拡張させて、ダイナミックに表現した「クルリンパッ」、ジオメトリックやアラベスク模様、同じ柄を繰り返すモ チーフを背景にドレスが飾られた「チカチカ」など、テーマによってガラッと変わる表情の違いを楽しめます。

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絵本の中に入り込む没入感を疑似体験


ステイホーム期間中、コシノヒロコが描いた不思議な世界観のイラストに三木健が詩を添える。それをコンセプトにアニ メーションを制作。額縁という境界で区切ることで、動く絵画 作品の中に入ってみるというメタファーを表現しています。 導線を迷路のように設計することで、映像作品の展示で一般的 に設置される暗幕を使わず、展示の世界を邪魔しない計算され た仕組みになっています。


ビョーンギュッ!過去コレクションを本展ならではの展示スタイルで立体的に楽しむ
絵画をテキスタイルに落とし込んだ作品と、その絵画モチーフを7mに引き伸ばしたタペストリー。作品を折り畳 みアクリルケースに詰め込んで、額縁の中の絵画のように洋服をみせています。
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全 106 体マネキンのオーケストラ ! 圧巻の HIROKO KOSHINO の世界観
HIROKO KOSHINO の数十年の歴史とコシノヒロコの思想的変遷、制作に携わる作り手たちの情熱、高揚感、 手仕事の美しさ、そして時代の空気感を凝縮。全 106 体のマネキンは 360 度様々な方向からみることができ、 後方に進むにつれ少しづつ高くなっています。サイドにある階段は、7m の天井まで繋がり、兵庫県立美術館の特 徴でもある安藤忠雄設計の階段のオマージュでもあります。中央に指揮者として佇むマネキンは、コシノヒロコ本 人をイメージしたオリジナル。今までにデザインしてきた衣服を奏でているイメージに仕上げています。
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そして「TO THE FUTURE 未来へ」 子供たちの笑顔のイラストがお見送り

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ミュージアムショップを出て、全展示が終わったかと思えば、 最後の仕掛けが。来場者をお見送りするたくさんの笑顔。それは、 「TO THE FUTURE 未来へ」のコンセプトを具現化するために 行われた、コシノヒロコと子どもたちとのコラボレーショです。 屈託のない筆遣いで描かれた笑顔のイラストにコシノヒロコが色 彩豊かに彩り、ポスターやタペストリーに仕上げられています。 そして最後に、コシノヒロコからのメッセージによって締め括 られ、本展のテーマでもある、コシノヒロコから子どもたちに未 来へのバトンを繋ぐ「喜びのリレー」が実現。

本展はオノマトペによる絵本のような空間体験を通して導かれる「語れるモノづくり」と、コシノヒロコの生き 様とその作品群をチャーミングな遊び心で展示する「わかりやすさの設計」で、アートやデザインに興味のない方 でも楽しんでいただける空間に仕上げています。この展示を通してコシノヒロコが届けたかった理念を是非ご体感 いただければと思います。


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キービジュアルによる空間サインへの展開

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【「コシノヒロコ展 ─HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ─」概要】

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■会期:2021 年 4 月 8 日(木)~6 月 20 日(日)※4 月 25 日(日)~5 月 11 日(火)は臨時休館
(臨時休館期間中の予約・購入済チケットの取り扱いについては美術館ホームページを参照)
■時間:10:00~18:00(5 月 31 日(月)までの金・土曜日は 19:00 まで )※入場は閉館 30 分前まで
■休館日:月曜日、臨時休館期間
■会場:兵庫県立美術館 企画展示室(兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通 1-1-1(HAT 神戸内))
■入場料:一般 1,800 円、大学生 1,400 円、高校生以下 無料、70 歳以上 900 円、
      障がい者 450 円(一般)/ 350 円(大学生)
兵庫県立美術館公式サイト https://www.artm.pref.hyogo.jp/
コシノヒロコ展公式サイト https://kh-exvision.jp/

大阪芸術大学 デザイン学科教授 / 大阪芸術大学附属 大阪美術専門学校 校長
グラフィックデザイナー 三木 健

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話すようにデザインを進める「話すデザイン」と、モノやコトの根源 を探る「聞くデザイ ン」で、物語性のあるデザインを展開。「気づき に気づく」をテーマに、静かな表現の中にエモーショナルなコミュニ ケーションを潜ませる仕事が特徴的。近年、学びをデザインするプロ ジェクト APPLE を展開。そのユニークな教育メソッドに注目が集まり、 英語・中国語・日本語・韓国語の 4 ヶ国語で書籍 APPLE が上梓され る。2015 年から国内外の美術館、ギャラリーで APPLE+ 展を巡回。 それら一連の教育プロジェクトを背景にもつポスターで第 18 回亀倉 雄策賞を受賞。2018年春、大阪芸術大学図書館内に APPLE の常設展 示室と教室を併設した「りんごデザイン研究所」が開設される。国内 外の受賞多数。JAGDA 理事、AGI 会員。大阪芸術大学教授。大阪芸術 大学附属 大阪美術専門学校 校長。
□ 三木健デザイン事務所 http://www.ken-miki .net

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