GNTファーマのGedaCure®が犬の認知障害症候群の治療薬として承認される

プレスリリース発表元企業:GNT Pharma

配信日時: 2021-02-10 20:00:00

GNTファーマのGedaCure®が犬の認知障害症候群の治療薬として承認される

犬の認知障害症候群で症状緩和と疾患修飾の可能性を示す新薬


(韓国・龍仁)-(ビジネスワイヤ) -- GNTファーマは本日、韓国動植物検疫院(APQA)がGedaCure®に対する新薬申請を承認したと発表しました。GedaCure®はcrisdesalazineのチュアブル錠で、認知障害症候群(CDS)を患い、加齢とともに見当識障害、家族とのかかわり方の変化、睡眠・覚醒サイクル障害、家屋内での不適切な排泄、活動の変化を示しているの犬を治療するためのものです。

GedaCure®は、犬の認知障害症候群に対する世界初のマルチターゲット神経保護剤です。本薬は、CDSの高齢犬とその飼い主の生活の質を改善できると期待されます。GNTファーマはGedaCure®を韓国で発売した後、CDSを患った犬と飼い主のため、世界展開を本格的に押し進める計画です。

アルツハイマー病(AD)と同様に、犬のCDSは加齢と関連した進行性の神経変性疾患で、認知・行動障害を示し、βアミロイド凝集、病的タウ、神経細胞死を伴います。CDSを患った高齢犬の割合は、寿命の延びとともに急増していますが、この疾患の治療法は存在しません。

Crisdesalazineは、スピントラップ剤として酸化ストレスを予防し、炎症性のPGE2産生に必須の誘導型酵素であるミクロソームプロスタグランジンE合成酵素1(mPGES-1)の阻害剤として炎症を予防します。Crisdesalazineは、アルツハイマー病の3次元培養モデルおよび動物モデルで相当な効果を示し、アルツハイマー病の病理学的特徴である神経細胞死、タウオパチー、アミロイドプラークをある程度低減しました。

犬のCDSに対するパイロット臨床試験では、8週間にわたり1日10 mg/kgのcrisdesalazineを経口投与したコンパニオンドッグ6匹のすべてが顕著な症状緩和を示しました。crisdesalazine投与4週間後でも被験犬は飼い主を再認識して尻尾を振り、夜間によく眠り、活動性の改善を示しました。

GNTファーマは、国立ソウル大学動物病院を含む6カ所の動物病院で、CDS罹患コンパニオンドッグ48匹を対象に、crisdesalazineの二重盲検ランダム化プラセボ対照第3相SMART試験を実施しました。被験犬はすべて、「犬認知障害評価尺度」に従ってCDSと診断されました(CCDRスコア:0~39 = 正常、40~49 = リスクあり、50~80 = CDS)。薬物治療前のベースラインにおけるCCDRスコアは、プラセボ群が61.7 ± 2.8 、crisdesalazine投与群が62.2 ± 2.3でした。治療4週間後および8週間後のCCDRスコアはプラセボ群がそれぞれ60.7 ± 2.7および65.0 ± 3.9でした。5 mg/kgのcrisdesalazineによる治療の4週間後および8週間後、CCDRスコアはそれぞれ43.0 ± 2.9および42.1 ± 4.0にまで低下し、プラセボと比較して、crisdesalazineの有益な効果について有意性を示しました(p<0.0001)。10 mg/kgのcrisdesalazineによる治療を受けたCDS罹患コンパニオンドッグでも、同様の有益な効果が観察されました。この有益効果は、crisdesalazineによる8週間の治療中止後、少なくとも4週間持続しました。薬剤関連の有害事象は観察されませんでした。

ソウル大学校の獣医学教授でSMART試験の治験責任医師を務めたHwa-Young Youn博士(D.V.M.、Ph.D.)は、次のように述べています。「crisdesalazineの投与は、SMART試験に参加したCDS罹患犬で、有害作用をもたらすことなく、認知機能と行動の活動性を有意かつ顕著に改善しました。高齢犬の数は急速に増え、CCDSは未充足の医療ニーズが最も高い治療領域の1つとなっています。Crisdesalazineは、有効性と安全性が証明済みであるという観点から、CDSの高齢犬とその飼い主の生活の質を改善すると期待されます。」

GNTファーマの社長兼最高経営責任者(CEO)を務める延世大学校生物科学非常勤教授のByoung Joo Gwag博士は、次のように述べています。「CDSを患った高齢犬の治療薬に対する新薬承認を取得できたのは当社にとって大きな喜びです。crisdesalazineは、抗酸化および抗炎症という2つの作用を持つ斬新な治療薬で、さまざまな培養細胞および動物モデルで、アミロイドプラーク、タウオパチー、神経変性を低減することを示しており、CDSの治療法に大変革をもたらす可能性があります。ADと同様の脳病理を示すCDSのマルチターゲット薬として初めて効果が実証され、承認を取得したcrisdesalazineは、ADの患者さんに治療法改善の希望をもたらすものです。当社は今年、軽症から中等症のAD患者さんに対するピボタル臨床試験を開始する計画です。」

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