サイノラが次世代OLED ディスプレー用のTADF深緑色発光体で業界初となるデバイステストキットの提供を発表
配信日時: 2021-01-22 16:40:00
(独ブルッフザール)-(ビジネスワイヤ)-- OLED業界で新しい革新の推進力を打ち出すサイノラは本日、次世代OLEDディスプレー用の熱活性化遅延蛍光(TADF)ベース深緑色発光体のデバイステストキットについて、顧客への提供を開始したと発表しました。この進展は、TADF技術にとって業界初の重要な節目となる成果であり、サイノラが約束したロードマップの確かさを裏付けています。
本プレスリリースではマルチメディアを使用しています。リリースの全文はこちらをご覧ください。:https://www.businesswire.com/news/home/20210121006050/ja/
cyUltimateGreen™ - サイノラのTADF深緑色発光体デバイステストキット(写真:サイノラのHarald Flügge博士)
cyUltimateGreen™として知られるこの製品は、20%以上の効率を実現しており、トップクラスの発光デバイスに関する現在の業界仕様である150cd/Aを満たしています。400h LT95@15mAの寿命と、現行のDCI-P3標準と合致するカラーポイントとスペクトルを実現しました。さらに本製品は、DCI-P3よりも高い色純度が求められ、色深度を大幅に拡大する色域標準規格のBT2020とも適合性があります。
この重要な成果は、材料技術の画期的成果を実現し、ディスプレーメーカーが新世代OLEDが持つ効率の可能性を十分に引き出すことに役立ち、市場を一変させるOLED製品を促すでしょう。まず、TADF深緑色から開始して、間もなくTADF深青色ソリューションも含める予定です。
cyUltimateGreen発光体:次世代OLED向けの“輝度”ブースター
OLEDスタック内に発光層があります。ここで光が作られます。この層の中に赤、緑、青のピクセルがあります。これら3つをすべて組み合わせて、ディスプレーで全色域がレンダリングされます。輝度に影響を与えるのは緑のピクセルです。そして、OLEDスタックの費用の25パーセント程度を占めています。
サイノラのAdam Kablanian最高経営責任者(CEO)は、次のようにコメントしています。「私たちは、ディスプレーのリーダー企業が、従来の発光体ソリューションからの飛躍を達成して、次世代OLEDを実現できるよう、差別化された新技術の革新に乗り出しました。当社は、TADFが最も有望な手法だと確信しました。先進的な技術と化学の専門性を適切に組み合わせれば、画期的成果を達成できると考えたのです。当社の才能あるチームは、お客さまのために大幅な節約ができるTADF発光体技術の商業的性能を確認しています。そして今回、お客さまにテストと検証を行っていただけるキットを用意しました。」
GEM:材料発見におけるサイノラの優位性
cyUltimateGreen製品を支えているのは、サイノラの生成的探究モデル(GEM:Generative Exploration Model)です。GEMはサイノラが先駆的に開発した材料発見エンジンで、無限の化学分子のソースから、関連性と有用性が最も高い分子と、関連する組み合わせを、極めて正確に判別します。
GEMは2つの重要要素、すなわち人工知能(AI)とサイノラの化学者の頭脳を組み合わせています。AIは膨大な計算能力を提供しますが、予測エラーやその他の不確実性により、特殊アプリケーション向けの有用データの取得がおろそかになる場合があります。GEMは、その計算能力をサイノラの化学者が持つ材料に関する専門知識やOLEDデバイスの知識と組み合わせることで、OLED材料発見のためのAIを高度に強化して、高い潜在力を持つ分子を判別します。その後、評価システムを使い、その分子が必須パラメーターとどれだけ厳密に一致しているかに加え、ターゲットとする目的(この場合は高効率の発光体材料)における有用性を予測します。
最高技術責任者(CTO)のヤン・リヒター博士は、GEMがサイノラの発見能力と合成能力を強化して、cyUltimateGreen製品の完成を迅速化させたとして、次のように述べています。「化学分子の宇宙は無限であるため、最も関連性の高い分子の判別は、甚だ困難です。AIは強力な発見加速ツールとなりますが、当社の必須要件は単に理論的に適合する分子を見つけるだけではなく、化学的に合成可能でなければなりません。サイノラの化学専門力が付加価値をもたらすのは、その点においてです。」
その専門力は、サイノラの技術者のOLEDデバイス全体にまつわる深い知識にまで及びます。これは当社がcyUltimateGreenを設計する上で役立ち、ディスプレー分野のリーダー企業が製造ラインに高コストの変更を行わず、大量生産のための要件を満たせるようにしました。現行のデバイスアーキテクチャーに合った蒸発温度や、材料パラメーター(エネルギーレベルなど)の調整など必須の詳細項目が、勘案する必要のある部分でした。さらにコストを削減できるよう、新たな蒸発室を追加することなく、既存のハードウエアとプロセスの枠組みを使って製造する方法など、統合のための要素も考慮しました。
リヒター博士は、次のようにつけ加えています。「TADF技術は、OLED発光体材料のための新しい革新の推進力に火をつけています。私たちは、当社のcyUltimateGreen製品でリードすることに、大きな期待を寄せています。」
サイノラの情報については、www.cynora.comをご覧ください。
cyUltimateGreenはサイノラの商標です。
本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
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連絡先
Company Contact
Joanna Folberth; email: folberth@cynora.com
Agency Contact
Genuity Communications for CYNORA; email: cynora@genuitypr.com
プレスリリース情報提供元:ビジネスワイヤ
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