ドローン安定運航に向けたリアルタイム風況情報提供に関する実証実験を開始

プレスリリース発表元企業:メトロウェザー株式会社

配信日時: 2020-10-22 10:29:14

メトロウェザー株式会社(本社:京都府宇治市、代表取締役CEO:東 邦昭)、およびNTTコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:丸岡 亨)は、高精度風況観測を実現する超高分解能ドップラー・ライダー※1を活用した風況情報を提供するシステム(以下 風況プラットフォーム)を用いた、ドローン安定運航における風況情報の有効性を検証するための実証実験を、2020年11月より、ANAホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:片野坂 真哉)と共同で開始します。

※1: 大気中にレーザー光を発射し、エアロゾル(塵、微粒子)からの反射光を受信することによって、風速・風向を観測することができる大気計測装置。



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1.背景
 ドローン技術の急速な発展に伴い、インフラ点検・メンテナンス、物流等の幅広い分野における活用が期待されています。一方、ドローンが飛行する地上付近の風は乱れが多く大小様々な乱流が形成されており、安全な運航にとっての致命的なリスクが存在している状況です。急速にドローン市場が拡大していく中で、運航ルートにおけるリアルタイムな風況情報の把握は必要不可欠であり、そのためのシステム開発が急務となっています。
 このような状況を踏まえ、メトロウェザー株式会社(以下、メトロウェザー)とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は2020年4月に風況情報提供の事業化に向けた業務提携を行い、風況プラットフォームの開発を進めています。この提携は、NTT Comのさまざまな経営資源やビジョンを開放し、スタートアップやアカデミアなど社外の方と新たな価値を共創するプログラム「NTT Communications OPEN INNOVATION PROGRAM」の成果として生まれました。
 この度あらたに、風況プラットフォームを活用したドローン安定運航における風況情報の有効性を検証するため、ANAホールディングス株式会社(以下、ANAHD)と共同での実証実験を開始します。

2.風況プラットフォームの特長
 風況プラットフォームは、メトロウェザーが持つドップラー・ライダーや信号処理技術と、NTT Comのデータ利活用プラットフォームである「Smart Data Platform (SDPF)」※2が提供するデータ収集機能やクラウド上でのデータ蓄積、データ統合・可視化などのIT基盤を組み合わせることで、リアルタイム風況情報の提供を可能にします。
 主な特長は以下の通りです。
(1)ドップラー・ライダーによる、3次元・立体的な風況データ収集を実現
  赤外線レーザー光による360度スキャンを行うことで、風況を3次元にリアルタイムで取得できます。
(2)信号処理の技術ノウハウを活用した、高精度な風況情報の提供
  およそ100m間隔で風向や風速の情報を得ることができます。
(3)風況情報の見える化を実現
  目で見て風況を把握できるように、風速や風向といった情報を視覚的に表示する風況情報見える化ツールを提
  供します。


<風況プラットフォームのイメージ>
[画像2: https://prtimes.jp/i/59540/10/resize/d59540-10-166460-4.png ]


3. 実証実験の内容
 長崎県五島市において、風況プラットフォームを活用し、ドローンによる処方薬などの海上輸送における風況情報の有効性を検証します。
(1) 詳細
  五島市の福江島と嵯峨島間にドローンによる海上輸送ルートを構築し、ANAHDの運航管理のもとドローンに
 よる海上輸送を行います。メトロウェザーとNTT Comは、風況プラットフォームにおける風況情報見える化ツ ールを使用することで、ANAHDのドローン運航管理者に対して風況情報を提供します。この情報を安定飛行に 活用することで、風況情報の有効性を検証します。
  なお本実験は、五島スマートアイランド推進実証調査協議会(代表団体:五島市 市長 野口 市太郎)が行ってい る、オンライン遠隔医療の離島モデル構築の取り組みの一環です。
(2) 期間
  2020年11月4日(水)~2020年11月6日(金)

4.各社の役割
 ANAHD:医薬品等の配送受付からドローン物流の運航管理全般と配送依頼システムの構築
 メトロウェザー:ドップラー・ライダーによる風況情報観測、信号処理技術を活用し風況情報の高精度化
 NTT Com:ドップラー・ライダーで観測した風況情報の収集・蓄積のための通信・クラウド環境構築、および   風況情報の視覚化ツールの開発


※2: データ利活用に必要な収集・蓄積・管理分析におけるすべての機能を、ICTインフラも含めてワンストップで提供し、データ利活用によるDX実現を加速させるプラットフォームです。詳しくは下記Webサイトをご覧ください。

[画像3: https://prtimes.jp/i/59540/10/resize/d59540-10-408027-6.png ]



■メトロウェザー株式会社
  設立年月:2015年5月13日
  所在地 :京都府宇治市大久保町西ノ端1-25 宇治ベンチャー企業育成工場6号
  代表者 :代表取締役 東 邦昭
  資本金 :140,290千円(資本準備金含まず)
  事業内容:リモートセンシング技術を応用した大気計測装置の開発・製作・販売
  (https://www.metroweather.jp/)

■関連リンク
(報道発表資料) 五島市ほか連名の報道発表
ドローン物流とアバターロボット等を活用した遠隔医療を開始しました。(スマートアイランド実証調査事業)
(https://www.city.goto.nagasaki.jp/s049/030/020/010/smartisland_telemed/20201019145529.html)


■本件に関するお問い合わせ先
  メトロウェザー株式会社
  担当:東、古本、清水
  TEL:0774-46-2002
  Mail:info@metroweather.jp

NTTコミュニケーションズ株式会社
  インフラデザイン部
  平川、伊倉、古賀
  Mail: wind-condition-infra@ntt.com

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