ハリケーン「ララ」でハワイ大規模停電、ハワイ島の遠隔地は復旧に数週間以上も

2026年8月18日 12:57

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記事提供元:Tech Times

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ハリケーン「ララ」がハワイ島南部をかすめ、ハワイ諸島の広い範囲に暴風と豪雨をもたらした。ハワイ電力(Hawaiian Electric、HECO)によると、8月17日午前7時時点で同社管内の約11万7,300件が停電しており、特に被害が大きいハワイ島の農村部では復旧に数週間、場所によってはさらに長い期間を要する可能性がある。

ララは8月15日に最大持続風速75mph(約120km/h)のカテゴリー1のハリケーンとなり、中心が上陸することなくハワイ島南端付近を通過した。その後は熱帯低気圧の分類で「トロピカルストーム」に弱まって西へ遠ざかったが、倒木や洪水、送電設備の損傷が各島に残った。

■停電は約11万7,300件まで減少

HECOは8月17日午前7時時点で、オアフ島の約7万1,600件、ハワイ島の約3万9,400件、マウイ郡の約6,300件が停電していると発表した。前日午後には同社管内で約19万1,800件が停電していたが、夜間の復旧作業によってオアフ島を中心に供給が再開した。

停電件数は復旧と新たな障害の発生によって刻々と変化する。HECOはオアフ島、マウイ郡、ハワイ島について、それぞれ公式ウェブサイトの停電マップと公式モバイルアプリで情報を提供している。アプリでは現在地周辺の停電状況を確認できるほか、新たな停電を報告できる。

停電や切断された電線を報告する24時間対応の電話番号は、オアフ島が1-855-304-1212、マウイ郡が1-855-304-8181、ハワイ島が1-855-304-9191である。HECOは、複数の停電が同時に発生している場合、停電マップの更新が遅れることがあるとしている。

カウアイ島では、HECOとは別のカウアイ島電力協同組合(KIUC)が独立した電力網を運用している。停電状況は同組合の公式停電センターで確認でき、切断された電線などの報告は808-246-4300で受け付けている。

■ハワイ島南部で住宅被害、1人死亡

ララは8月15日、ハワイ島への接近中にカテゴリー1のハリケーンへ発達した。ハリケーンの中心は上陸しなかったものの、アイウォールと呼ばれる目を囲む強い雨雲の一部が島の南側をかすめた。ハワイ島にハリケーンが直接上陸していれば、1871年以来の事例となる可能性があった。

ハワイ州当局には、ハワイ島を中心に少なくとも100棟の住宅が被害を受けたとの報告が寄せられた。カウ地区のナアレフやワイオヒヌ周辺では急激な増水が発生し、少なくとも2棟の住宅が流された。州や郡の機関、州兵、沿岸警備隊などが捜索・救助活動に当たった。

ジョシュ・グリーン州知事によると、ハワイ島南端のサウスポイント周辺では、嵐に関連する自動車事故で1人が死亡した。また、州内では屋根の損傷や倒木、道路の冠水も相次いだ。

グリーン知事はララの接近に先立つ8月13日、州全体を対象とする非常事態宣言に署名した。これにより災害対応基金の活用や、必要に応じた州兵の動員、州機関による人員・施設の提供などが可能になった。

■険しい地形を通る送電線が復旧の壁に

一部地域の復旧が長期化する大きな理由は、主要送電線の損傷と現場へのアクセスの難しさにある。ハワイ島のハマクア沿岸では、強風で倒れた木が42マイル(約67.6km)に及ぶ送電線区間の複数の電柱や設備を損傷させた。

ハワイの主要な島は、それぞれ独立した電力系統を持つ。他の島や米国本土の送電網とは接続されていないため、主要な送電経路が途切れた際に島外から電力を融通することはできない。島内に代替経路がない区間では、損傷した送電線を修理するまで広い範囲に影響が及ぶ。

HECOによると、主要送電線の一部は道路から離れた山岳地帯を何マイルにもわたって通っている。作業員が徒歩で現場に入り、倒木の除去や設備の点検、電柱と送電線の修理を進める必要がある場所もある。

同社はヘリコプターやドローンを使い、徒歩や車両で到達しにくい地域の被害調査を進めている。復旧作業ではまず発電所や地域を結ぶ主要送電線と変電所を修理し、その後、地域ごとの配電設備へ作業を広げる。

ララの通過中には、ハワイ島にある独立系発電事業者4社が系統に接続できなくなった。HECOは一時、電力系統を安定させるため、地域ごとに供給を止める負荷遮断を行う可能性があると発表した。その後もオアフ島の一部では供給余力を確保するため、電力が利用できる顧客に節電を求めた。

■本土から約100人の応援要員

HECOはララの接近前に、従業員や請負業者、支援要員を含む500人以上を各地に配置した。強風や洪水などの危険が収まった地域から地上調査と復旧作業を開始し、オアフ島では8月17日朝までの一晩に約5万5,000件への電力供給を再開した。

同社は、北米西部の電力会社で構成する相互援助の枠組みを通じて応援を要請した。本土から約100人の作業員が早ければ8月18日に到着し、19日にも作業を開始する予定としている。

HECOは近年、電柱の強化や植生管理、山火事の監視体制の整備を進めてきた。同社発表では、2025年に電柱1,650本を交換し、850本を改修したほか、2,334マイル(約3,756km)の回路沿いで樹木や植生を管理した。2026年3月までには、AIを利用した高解像度の火災検知カメラを144カ所に設置している。

これらの取り組みは山火事リスクの高い地域を優先しており、高風速への耐性向上に役立つ設備も含まれる。一方、今回の復旧では、遠隔の山岳地帯を通る長距離送電線へのアクセスが作業上の大きな制約となっている。

■ララは島々から遠ざかる

米国立ハリケーンセンターによると、ララは8月17日午前5時時点でホノルルの西約580kmを西へ進み、最大持続風速は60mph(約95km/h)だった。この時点でハワイ諸島沿岸に発令されていた警報は解除されていた。

ララが発生した2026年の中部太平洋ハリケーンシーズンについて、米海洋大気庁(NOAA)は平年を上回る活動となる確率を70%と予測している。シーズン中に中部太平洋で発生または通過する熱帯低気圧は5~13個と予測され、エルニーニョが活動を活発化させる要因として挙げられている。

この季節予測は中部太平洋全体の活動度を示すもので、個々の嵐がいつ、どこに接近するかを予測するものではない。ララの強度や被害を特定の気候現象だけに帰することはできないが、今回の停電は、島ごとに独立した電力網と、遠隔地を通る送電設備の復旧に伴う課題を改めて浮かび上がらせた。

■停電中に注意すべきこと

切断されたり垂れ下がったりしている電線には、火花が見えなくても電気が流れている可能性がある。HECOは電線に近づいたり触れたりせず、各島のトラブル窓口へ連絡するよう求めている。火災や直ちに生命を脅かす危険がある場合は911へ通報する。

ポータブル発電機は必ず屋外で、窓や扉、換気口から十分に離れた場所に設置し、製造元の説明に従って使用する必要がある。住宅内やガレージなどで稼働させると、一酸化炭素が蓄積する危険がある。

信号が停止している交差点では周囲の車両に注意し、現地当局の交通規制に従う必要がある。冠水した道路には車や徒歩で進入せず、倒木やがれきによる通行止めの情報も確認することが重要だ。

生命維持装置など電源を必要とする医療機器を使用している場合は、停電時に備えた代替電源を確保し、医療機関や機器の提供元へ相談する必要がある。

■注目ポイントQ&A

●現在の停電件数はどの程度ですか?

HECOによると、8月17日午前7時時点で同社管内の約11万7,300件が停電していました。内訳はオアフ島が約7万1,600件、ハワイ島が約3万9,400件、マウイ郡が約6,300件です。件数は復旧作業や新たな障害によって変動します。

●なぜハワイ島の一部では復旧に時間がかかるのですか?

主要送電線の一部が、道路から離れた険しい山岳地帯を通っているためです。倒木や損傷箇所へ車両で到達できず、作業員が徒歩で入る必要がある場所もあります。また、島ごとの電力系統が独立しているため、島外から電力を融通することもできません。

元記事: Hawaii Power Outage Map: Track Lala Recovery as Island Grid Faces Months-Long Repairs

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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