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【注目銘柄】荏原実業、2Q増収増益・中計目標を上方修正、急落後の下げ過ぎ修正続く
■5日続伸、2Q決算後の急落から戻り歩調
荏原実業<6328>(東証プライム)は、前日17日に22円高の2385円と5営業日続伸して引け、8月7日に付けた直近安値2183円からの戻り幅を拡大させた。17日までの5営業日で終値は2188円から2385円まで切り返している。
同社は8月5日、今2026年12月期第2四半期累計(1~6月期、2Q)業績を発表した。増収増益で着地したものの、4~6月期単独では営業利益が前年同期を大きく下回り、通期業績予想も期初計画を据え置いたことから、翌6日に株価はマドを開けて急落した。一方、同時に中期経営計画「EJ2027」の最終年度数値目標を上方修正しており、高水準の受注残高と合わせて見直し材料となり、足元では下げ過ぎを修正する動きが続いている。
■2Q累計は増収増益、受注残高368億円台
今期2Q累計業績は、売上高212億2500万円(前年同期比0.1%増)、営業利益37億6700万円(同7.5%増)、経常利益38億6800万円(同7.4%増)、純利益26億7500万円(同7.9%増)と増収増益で着地した。
メーカー事業では、陸上養殖設備の大型案件などが寄与し、受注高が66億9900万円と前年同期比2.1倍に拡大した。全社の受注高は219億5200万円(同13.4%増)、受注残高は368億6200万円(同15.5%増)となった。メーカー事業と商社事業の売上高が増加し、全3セグメントで売上総利益が前年同期を上回った。
もっとも、第1四半期の営業利益が34億8000万円だったことから、4~6月期単独の営業利益は2億8700万円となり、前年同期の5億200万円から約43%減少した。この点が決算発表直後の株価反応を慎重なものとした一因とみられる。
■通期予想据え置き、4期連続の最高益更新を計画
今2026年12月期通期業績予想は期初計画を据え置き、売上高440億円(前期比6.8%増)、営業利益63億円(同2.9%増)、経常利益65億円(同2.9%増)、純利益45億円(同2.6%増)を見込む。営業利益は4期連続で過去最高を更新する計画である。
会社側は、官民とも市場環境は堅調に推移しており、高水準の受注残高を背景に増収を見込むとして、当初事業計画を変更していない。前2025年12月期も第2四半期時点では通期予想を据え置き、第3四半期決算を発表した2025年11月6日に利益予想を上方修正した経緯がある。今期も受注残高が高水準にあるだけに、下期の利益進捗が焦点となる。
■「EJ2027」を上方修正、営業利益目標65億円へ
一方、中期経営計画「EJ2027」では、最終年度となる2027年12月期の業績数値目標を上方修正した。前2025年12月期の営業利益が61億2100万円となり、従来の最終年度目標55億円を計画初年度で前倒し達成したためである。
新たな目標は、売上高を従来の450億円から460億円、営業利益を55億円から65億円へ引き上げた。営業利益率も12.2%から14.1%へ上方修正し、ROE15%以上の目標は据え置いた。防災・減災需要が引き続き堅調なほか、第1四半期には注力分野の陸上養殖設備で27億円の大型案件を受注しており、会社側は中期経営計画が着実に進捗しているとしている。
株主還元も強化しており、2026年12月期以降の配当性向の目安を従来の35%から40%へ引き上げた。今期年間配当は1株75円を予想し、株式分割後ベースで前期比15円の増配となる。
■公共水インフラの更新・防災需要が中長期の成長テーマ
同社の事業環境では、公共水インフラ設備の老朽化に伴う更新・整備需要や、防災・減災需要が引き続き堅調に推移している。会社資料でも、エンジニアリング事業について公共水インフラ設備の設計・施工・メンテナンスを手掛け、更新・整備需要や防災・減災需要が堅調としている。
2026年7月には九州北部で線状降水帯が相次いで発生し、7月28日には「令和8年熊本地震」、8月13日からは「令和8年8月千葉豪雨」が発生した。個別災害を同社の業績に直接結び付けることには慎重さが必要だが、自然災害への備えや公共インフラの強靱化、老朽設備の更新が社会的課題となっていることは、同社の事業領域と重なる。
とりわけ、同社は豪雨や洪水時の浸水被害軽減に向け、蓄電池とIoT技術を活用して樋門を遠隔監視・操作する「Eba-Gates」など、防災・減災分野の製品展開にも注力している。
■PER12倍台、まずは決算後のマド埋めが焦点
株価は、2025年12月26日の株式分割前終値4280円を経て、29日に1株を2株とする株式分割の権利を落とし、同日に2093円まで下落した。その後、今期の増収増益・増配予想や自己株式取得、第1四半期の好決算を手掛かりに上昇し、今年3月2日には分割後高値2985円を付けた。
その後は調整局面に入り、2Q決算発表後の8月7日に2183円まで下落したが、そこから5営業日続伸して2385円まで切り返した。17日終値ベースの予想PERは12.57倍、年間配当75円を前提とした予想配当利回りは3%台である。
テクニカル面では、まず決算発表後の急落で形成したマドを埋められるかが焦点となる。その先では、分割後高値2985円から8月7日安値2183円までの調整幅に対する3分の2戻しに当たる2718円前後が、次の戻りメドとして意識されそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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