1月のパート・バイト時給、上昇傾向続く 関西万博向けの高時給求人も登場

2025年2月18日 09:28

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 求人サイトを運営する各社が1月度のパート・アルバイトの時給動向を発表。4社のうちディップのみ平均時給が下がっているものの、サービス業や運送業を中心に旺盛な求人が続いており、全体的な時給は上昇傾向にあることが分かった。

【前月は】12月のパート・アルバイト時給、上昇傾向続くも伸び幅は落ち着く

■マイナビは29カ月連続で前年上回る

 14日、マイナビが1月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比21円増の1,270円となり、29カ月連続で前年同月を上回った。

 地域別では北海道・東北が同63円増の1,138円、関東が同14円増の1,351円、甲信越・北陸が同44円増の1,166円、東海が同34円増の1,211円、関西が同17円増の1,258円、中国・四国が同51円増の1,128円、九州・沖縄が同17円増の1,135円だった。

 新春セールや春節に向けたインバウンド需要を見込んでアパレル・ファッション関連の採用増により、時給が過去最高額となった。また配送・引越・ドライバーでは求人件数が前年同月比2.65倍になったという。

■ディップは4カ月連続で前年下回る

 同日、ディップが1月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国平均時給は前年同月比84円減の1,302円となり、5カ月連続で前年同月を下回った。またアルバイト・パートの求人件数は同4.5%増の約30万9,000件だった。

 地域別では関東が同28円減の1,394円、東海が同116円減の1,226円、関西が同98円減の1,254円、九州が同238円減の1,160円だった。

■リクルートは45カ月連続で前年上回る

 17日、リクルートの調査研究機関『ジョブズリサーチセンター(JBRC)』が1月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は前年同月比40円増の1,220円となり、45カ月連続で前年同月を上回った。

 地域別では首都圏が同40円増の1,250円、東海が同51円増の1,150円、関西が同59円増の1,202円となり、3地域とも前年同月比プラスが続いている。

 例年の動向に反して12月からの時給上昇が続いており、フード系、製造・物流・清掃系、事務系で過去最高時給を更新。人員入れ替えとなる4月を見越した求人も始まっているという。

■エン・ジャパンは27カ月連続で前年上回る

 同日、エン・ジャパンが1月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。全国平均時給は前年同月比86円増の1,279円となり、27カ月連続で前年同月を上回った。

 エリア別では関東が同83円増の1,393円、東海が同66円増の1,306円、関西が同89円増の1,374円となり、3地域とも時給がアップが続いている。

 2カ月後に開催を控えた関西万博向けの飲食店スタッフやパビリオンの販売スタッフなどで、高時給の求人が登場。ドライバーの求人では昨年からの時給アップ傾向が続いているという。

 職種別では10職種中9職種で平均時給が前年同月を上回っている。その中では販売・サービス系が1,359円(前年同月比:94円増、以下同じ)、警備・清掃・設備管理が1,194円(69円増)、運輸・配送・軽作業系が1,332円(149円増)、医療・福祉が1,429円(92円増)、教育・その他が1,445円(77円増)で伸び幅が大きめ。唯一マイナスだったのは企画・事務・管理系の1,325円(3円減)だった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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