ラクスル、鎌倉新書、王子HDなど/本日の注目個別銘柄

2024年12月13日 16:06

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記事提供元:フィスコ


<9024> 西武HD 3199 +89大幅続伸。東京ガーデンテラス紀尾井町の流動化に関する基本協定書の締結、それに伴う業績・配当予想の修正、自社株買いを発表。25年3月期営業益は従来予想の450億円から2890億円に、年間配当金も従来計画の30円から40円に引き上げ。また、発行済み株式数の8.66%に当たる2800万株、700億円を上限とする自社株買いも発表。方向性は織り込み済みといえ、株主還元策は想定以上に重視されていると評価。

<3774> IIJ 3015 -98大幅続落。ジェフリーズ証券では投資判断を「バイ」から「ホールド」に格下げ、目標株価は3450円とした。堅調な株価推移に伴って相対的に株価水準は割高と判断。上期に発生したVMwareの値上げ問題によるネットワーク販売の大きな影響がないことが確認できるまで、これ以上のプレミアム評価は難しいと説明。営業担当者がVMware対応の顧客サポートに追われ、ネットワーク部門の売上が伸び悩んだ可能性もと。

<3458> シーアールイー 1169 -61大幅反落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は11.7億円で前年同期比12.5億円の損益改善となっている。物流投資事業においてはロジスクエア成田を売却、PM受託物件の見直しなどで不動産管理事業の利益も上伸している。ただ、各事業計画通りの進捗とはいえ、据え置きの通期計画99.3億円、前期比23.4%増に対する進捗率は11.7%にとどまっており、売り材料として捉えられる形のようだ。

<4880> セルソース 995 -57大幅反落。前日に24年10月期の決算を発表。営業利益は1.3億円で前期比89.4%減となり、従来予想の4.2億円を大きく下振れる着地になっている。滑膜由来幹細胞加工受託サービスについて、想定していた売上達成が困難であると判断し、契約損失引当金273百万円を計上しているもよう。25年10月期からは連結決算に移行、営業利益は3.7億円を見込んでいるが、前期業績の未達を嫌気する動きが先行のようだ。

<7640> トップカルチャ 146 +11大幅続伸。前日に24年10月期の決算を発表している。営業損益は5億円の赤字で前期比3億円の損益改善となったが、従来計画4億円の赤字は下振れ。未定としていた配当金も無配に転落。一方、25年10月期営業損益は1.3億円の黒字回復見通しとしており、買い材料につながっているようだ。多数のイベント開催、グループ子会社との連携強化などによる収益性向上を見込んでいるもよう。

<6184> 鎌倉新書 488 -67急落。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は5.6億円で前年同期比16.2%増となり、上半期実績の同15.2%増から増益率は同水準を維持する形に。ただ、据え置きの通期予想11億円、前期比34.8%増に対する進捗率は低水準となっており、期待ほど成長スピードは加速していないとの見方も優勢のようだ。上半期決算発表後に株価は水準訂正を果たしていたことから、ネガティブに捉える動きが優勢となる形に。

<6966> 三井ハイテク 832 +53大幅反発。前日に第3四半期決算を発表。累計営業益は115億円で前年同期比12.3%減となり、上半期実績の同6.9%減から減益率は拡大した。8-10月期は36.1億円で前四半期比でも6.8%減益に。ただ、据え置きの通期予想130億円に対する進捗率は88.2%の水準であり、過度な警戒感の後退にはつながったようだ。8-10月期は電機部品のセグメント利益が前四半期比増益に転じてもいる。

<3953> 大村紙業 796 +100ストップ高比例配分。創業60周年記念配当の実施を発表している。記念配当20円を実施することで、25年3月期年間配当金は従来計画、並びに前期実績の30円に対し、50円配当となる。これにより、前日終値ベースでの配当利回りは7.2%の水準となり、利回り妙味が高まる展開になっているようだ。大幅な記念配実施アナウンスは、足元の堅調な業績推移なども意識させる形のもよう。

<3861> 王子HD 620.8 +62.7急伸。発行済み株式数の10.1%に当たる1億株、500億円を上限とする自己株式の取得実施を発表している。取得期間は12月13日から25年12月12日まで。資本効率の向上と株主還元の充実を図ることを取得目的としている。そのうち、2375万1300株は本日の立会外取引で取得を実施している。なお、会社側では26年度末までに1000億円の自己株取得実施方針ともしている。

<4384> ラクスル 1334 +228急騰。前日に第1四半期決算を発表、営業益は9.7億円で前年同期比79.7%増となり、据え置きの通期予想レンジ32-37億円に対して順調な進捗に。調達プラットフォーム部門において、前期取得の子会社業績の貢献に加え、購入回数や単価の増加傾向が見られているもよう。また発行済み株式数の1.2%に当たる70万株、7億円を上限とする自社株買いの実施も発表。取得期間は今月23日から来年2月28日まで。《ST》

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