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日常生活でも良く使う、馬に関する英語イディオム2選
今回もまたしても馬に関する英語のイディオムを取り上げよう。人間にとって身近な動物だから、馬にちなんだイディオムはまだまだたくさんある。
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馬はその力強さや意志の強さを象徴する存在として数多くの言い回しに登場するが、ここでは現在でも日常的によく使われる英語のイディオムを2つ紹介しよう。
■Dark Horse
馬に関連するイディオムのなかでも、これは特に有名だろう。「dark horse」とはもともと競馬用語から生まれた表現で、競馬の世界で「実力や評価が未知数の馬」を指す。
要は、予測が難しいながらも実力を秘めた存在ということだ。
その特徴から、次第に競馬以外の場面でも使用されるようになり、政治やビジネスにおいても「無名だが潜在的な実力を秘めている者」のことを、「dark horse」を呼ぶようになった。
その由来は、ヴィクトリア朝の政治家であり小説家としても知られるBenjamin Disraeli(ベンジャミン・ディズレーリ)が、1831年に発表した小説『The Young Duke』(邦題:『若き公爵』)とされている。作中、主人公が見に行った競馬のレースで、無名の馬が突然勝利を飾るシーンが描かれているのだ。
例文
・Many dismissed her as a minor candidate, but she turned out to be a dark horse in the election.
(多くの人が泡沫候補として相手にしなかったにもかかわらず、彼女は選挙で思わぬ台頭を見せた)
■Wild Horses Couldn’t Drag Me Away
「Wild horses couldn’t drag me away」とは、直訳すると「野生の馬でさえ私を引き離すことはできない」となる。イディオムとしては、「どんなことがあっても私を動かせない」、「絶対に離れない」という意味で使われる。
強い意志や決意を表現する際に用いられ、「何があってもその状況から離れることはない」という強固な姿勢を示すためのイディオムだ。
このイディオムの起源だが、はっきりしたことはわからない。馬を使った拷問で囚人を引きずり、自白を強制するという中世の拷問に由来するという説もあるが、その信憑性は低い。
起源はともかく、広く浸透したのはローリング・ストーンズのおかげだろう。1971年の名盤『Sticky Fingers』中、特に印象的な楽曲『Wild Horses』にて、「Wild horses couldn't drag me away」というフレーズが何度も繰り返されている。
例文
・Once she starts watching her favorite show, wild horses couldn’t drag her away from the TV.
(彼女がお気に入りの番組を見始めたら、どんなことがあってもテレビから離れようとはしない)(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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