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15日の香港市場概況:ハンセン0.05%安と小幅に6日続落、本土不動産に売り
*17:58JST 15日の香港市場概況:ハンセン0.05%安と小幅に6日続落、本土不動産に売り
15日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比9.47ポイント(0.05%)安の19426.34ポイントと小幅に6日続落した。一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は6.98ポイント(0.10%)高の6980.06ポイントと反発している。売買代金は1554億9500万香港ドルだった(14日は1732億6180万香港ドル)。
米利下げ観測の後退を受けた前日の米株安が重し。米中対立の激化による中国経済への影響にも懸念がくすぶっている。一方、この日発表された中国の10月経済指標は強弱まちまちの内容。鉱工業生産や固定資産投資が市場予想をやや下振れたほか、不動産開発投資は減少が続いた。ただ、小売売上高は8カ月ぶりの高い伸びを示し、増加率は市場予想を大幅に上回る結果。消費刺激策の効果が確認されたとの声も聞かれ、指数は上昇する場面も多かった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービスの阿里健康信息技術(241/HK)が5.9%安、自動車の吉利汽車(175/HK)が5.2%安、保険の中国人寿保険(2628/HK)が2.5%安と下げが目立った。決算発表後の京東集団(9618/HK)は1.9%安。前日引け後に発表した2024年7〜9月期決算は増収増益だったが、大和は「10〜12月期のガイダンスが期待外れだった」と指摘している。
セクター別では、本土系不動産の一角がさえない。万科企業(2202/HK)が2.9%安、中国海外発展(688/HK)が1.9%安、華潤置地(1109/HK)が1.7%安で取引を終えた。この日発表された中国の1〜10月の不動産開発投資は前年同期比10.3%減となり、減少率は20年1〜2月以来の大きさだった。
半面、中国の消費関連が高い。食品・飲料では農夫山泉(9633/HK)が2.0%高、康師傅HD(322/HK)が1.5%高、青島ビール(168/HK)が0.5%高、外食では百勝中国(9987/HK)が1.5%高、海底撈国際HD(6862/HK)が0.4%高で引けた。中国の10月小売売上高の上振れが好感された。
このほか、オンラインゲームの網易(9999/HK)が12.1%高と急伸。前日引け後に発表した2024年7〜9月期決算で減収減益となったものの、株価が足元で低迷していたこともあり、悪材料の出尽くし感が意識された。今後リリースが予定される新作ゲームへの期待も高まっている。
本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.45%安の3330.73ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。証券株、通信株、素材株、軍事関連株なども売られた。半面、石炭株は高い。銀行株、小売株、繊維・アパレル株の一角も買われた。
亜州リサーチ(株)《AK》
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