26日の中国本土市場概況:上海総合3.6%高で7日続伸、追加景気刺激策に期待感

2024年9月26日 18:56

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記事提供元:フィスコ

*18:56JST 26日の中国本土市場概況:上海総合3.6%高で7日続伸、追加景気刺激策に期待感
26日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比104.65ポイント(3.61%)高の3000.95ポイントと大幅に7日続伸した。6月20日以来、約3カ月ぶりに節目の3000ポイントを終値で回復している。

投資家のリスク選好が継続する流れ。中国の景気支援スタンスが引き続き材料視されている。中国人民銀行(中央銀行)など主要な金融当局が24日、共同で記者会見し、金融緩和や不動産業支援、株価テコ入れなど広範な施策を明らかにしたことに続き、地方政府も追加の景気対策に乗り出した。上海市政府は25日、総額5億人民元(約103億円)の消費券を配布する方針を明らかにした。他の地方政府も同様の支援策を打ち出すとの期待も広がっている。また、国営メディアが26日、同日開催された中国共産党の中央政治局会議で、習近平・国家主席が十分な財政支出を政府に求め、不動産市場を安定化させる必要性に言及したと報じた。

指標発表や大型連休を前に、朝方は安く推移する場面がみられたものの、指数は中盤から上げ幅を広げ、引けにかけて一段高となっている。中国ではあす27日に8月の工業企業利益、週明け30日に9月の購買担当者景気指数(PMI、国家統計局などによる)が公表されるほか、国慶節の大型連休が来週にスタートする(中国本土は10月1~7日が休場、香港は1日が休場)。(亜州リサーチ編集部)

ほぼ全業種が上昇。中でも不動産の上げが目立っている。保利発展控股集団(600048/SH)や金地集団(600383/SH)、新城控股集団(601155/SH)、緑地HD(600606/SH)などがそろってストップ(10.0%)高で引けた。

消費関連株も急伸。スーパーの永輝超市(601933/SH)や酒造の山西杏花村フェン酒(600809/SH)、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)がそろってストップ(10.0%)高、衣料品の海瀾之家(600398/SH)が8.8%高、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が8.5%高、家庭用品の喜臨門家具(603008/SH)が8.4%高、食品の仏山市海天調味食品(603288/SH)が7.1%高、自動車の長城汽車(601633/SH)が5.8%高で取引を終えた。

金融株もしっかり。光大銀行(601818/SH)が5.4%、興業銀行(601166/SH)が4.8%、中国太平洋保険(601601/SH)が6.8%、中国平安保険(601318/SH)が6.5%、中信証券(600030/SH)が6.2%、中信建投証券(601066/SH)が5.6%ずつ上昇した。

外貨建てB株相場は、上海B株指数が4.13ポイント(1.70%)高の247.40ポイント、深センB株指数が38.28ポイント(3.51%)高の1127.71ポイントで終了している。


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