百貨店とSCの7月売上、猛暑で夏ものアイテムが好調

2024年8月27日 09:20

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 日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が7月度の売上高を発表。前年と比較して休日が2日減少したものの、引き続きインバウンド需要があったことや、猛暑により夏物商材が動いたことで、前年同月比プラスが続いたことが分かった。

【前月は】百貨店とSCの6月売上、前年比2桁割合の増加 気温上昇で夏物好調

■百貨店は夏休み向けイベントなどが奏功

 23日、日本百貨店協会が7月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)5.5%増の5,011億7,694万2,000円となり、29カ月続で前年同月を上回った。新型コロナ前の2019年比は4.0%増で、6月(8.2%増)ほどではないものの、増加が続いている。

 引き続きインバウンド需要が好調だったことに加えて、気温の上昇により夏物商材が好調。夏休み向けのファミリーイベントや物産展なども売上や集客アップにつながった。

■大都市は好調も地方は前年割れ

 大都市では10都市中8都市で前年同月を上回った。その中では札幌(前年同月比:14.2%増、以下同じ)、大阪(11.6%増)、福岡(12.8%増)で2桁割合の増加。

 反対に仙台(0.4%減)と広島(15.0%減)の2都市が前年同月を下回った。地区別では閉店セールが売上に寄与した中部のみ前年同月比12.0%増とプラス。その他の地域は全て前年同月を下回り、特に東北が12.2%減とマイナス幅が大きかった。

 商品別売上高は明暗が分かれており、好調だったものには婦人服・洋品(7.7%増)、身の回り品(17.0%増)、化粧品(12.4%増)、美術・宝飾・貴金属(16.1%増)、サービス(21.9%増)など。反対に不振だったものは子供服・洋品(6.5%減)、生鮮食品(6.1%減)、その他食料品(5.5%減)などがある。

■ショッピングセンターは夏物アイテムが好調

 26日、日本ショッピングセンター協会が7月度のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比2.7%増の6,108億80万1,000円となり、百貨店同様に29カ月連続で前年同月を上回った。

 前年から休日が2日減ったものの、猛暑で夏物衣料、機能性衣料、紫外線対策商品、暑さ対策商品が大きく動いた。また旅行客や家族連れが増えたことで飲食も好調だった。

■大都市では大阪と福岡が前年比8%超えで好調

 売上のうち、テナントが前年同月比3.2%増の4,734億1,064万7,000円、キーテナントが同0.8%増の1,373億9,015万4,000円となり、全体同様に29カ月連続で前年同月を上回った。

 大都市はさいたま市(前年同月比:4.3%減、以下同じ)のみ前年同月を下回った。前年を上回った都市の中では、東京区部(6.1%増)、大阪市(8.8%増)、福岡市(8.1%増)で大きく伸びた。その他の地域では9地域中7地域で前年同月を上回った。その中では中部(4.5%増)、九州・沖縄(4.6%増)で大きく伸びた。一方、東北(2.7%減)、中国(1.3%減)の2地域が前年同月を下回った。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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