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今期「47%営業増益」計画のアトラエ、三井住友FGとの合弁事業も
アトラエ(東証プライム)。成功報酬型IT転職サイト「Green」を運営している。また組織改善ツール「Wevox」の展開も。私がアトラエを知ったのは4年近く前。アルティーリ千葉(プロバスケットボールクラブ)を立ち上げ、運営に乗り出した時だった。
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今年に入りアトラエは、興味深いニュースリリースを配信した。5月14日に発信されたのは『アルティーリ千葉の株式譲渡/特損計上』、『今9月期、配当開始(年15円配)』。がこの限りでは、「負担の重い事業からは手を引き、配当を実践する」姿勢としか受けと止めきれなかった。
2021年9月期に連結化/営業利益10億1000万円。以降の推移は「10億6000万円」「9億5200万円」。上にも下にも、さしたる変化は見受けられなかった。対して配当開始と宣言?した今9月期計画は、「25.0%増収(97億円)、47.0%営業増益(14億円)、169.6%最終増益(9億200万円)」。明らかに「伸長」を打ち出していた。ちなみに四季報の営業利益独自予想は、15億円。
どう受け止めたらよいのか。
まず耳にした声は、「転職サイト」事業の粗利益率改善。「応募者数増加⇔マッチング率改善で利益底打ち」とする見方だ。アトラエでも「来期にはAIを活用しマッチング理由の解説などで、面接対応の支援体制強化」としている。言い換えれば「IT人材需要増」という時流の恩恵を享受しうる態勢が、整い始めたということだ。
また前記した「Wevox」の展開が大きな節目を迎えようとしている、という要因がクローズアップされている。
アトラエは創業時から、従業員の働き甲斐を原理原則した組織づくりに拘り続けてきた。役職を撤廃し自立運営型組織を運営。若手社員が新規事業を提案。2016年に、組織力向上プラットフォーム「Wevox」を開発した。爾来、Wevoxを通じ2800社を超える顧客(企業)の組織づくりと関わってきた。
そうした流れの中で昨年7月、アトラエは「三井住友FGとの間で、企業の組織力や企業価値の向上を支援する合弁会社の設立を目指す基本合意書を締結した」と発表した。
昨年10月2日に設立された合弁会社は「SMBC Wevox」。三井住友55%/アトラエ45%の出資比率。市場では「合弁会社の始動は、アトラエのWevox事業拡充のかっこうの引き金になる」とする。
本稿作成中の時価は700円台終盤。予想税引き後配当利回り1.5%強。4月の404円を底に6月に809円まで買われ、高値圏の揉み合い水準。収益動向を見定めたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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