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保育園軸のテノHD創業者:池内比呂子氏の、起業経緯に学びたい
テノ.ホールディングス(東証スタンダード、テノHD)。認可保育園・企業内保育園の運営が2本柱。そしていま、介護事業・料理教室の育成にも注力している。
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事業にリスクは付きもの。しかし私はこの間、幾多の企業に接したがHPに「リスク」を具体的に表記しているケースに出くわした記憶がない。がテノHDではこう記している。
(1)少子化: 主に0歳児から5歳児を対象に保育事業を提供することで・・・少子化が急速に進行し市場が著しく縮小した場合には・・・業績及び財政状態に影響を・・・。
(2)人材確保: ビジネス展開に保育士・調理師・看護師等の人材は不可欠。人材確保の多チャネル化を進めているが、施設数の増加に人材確保が追い付かない場合は・・・に影響を・・・。
(3)保育現場での事故に関するリスク: 児童の安全に万全の配慮をしているが・・・重大
な事故の発生は営業停止・児童の退園も考えられ・・・影響も。
妙に感心した。
また経営情報誌:飛翔の2017年11月号で、創業者社長:池内比呂子氏の創業に至る経緯/当初の足場固めのインタビュー記事を読み、「起業家たるものの姿勢」を学んだ。
学卒後約10年間、グローバルなコングロマリットに籍を置いた。が離職し、まず弁当屋を始めた。こんな風に語っている。
「OL時代は会社の中の一部の仕事だけをしていた。しかし弁当屋はネーミング・単価・内容・弁当箱の全てに関わる。自分たちが作ったものの対価をいただくことに感動した」
「資本金300万円を元手に現業を興したのは1999年。やりたいことをやれる会社を作って社長になろうと思った。保育業界に的を絞ったのは、当時は業界トップでも売上1億円ぐらい。これならある程度上に行けるかもしれないと考えた。私は女性なので女性の立場がよくわかっているという部分で、自分に合っていると思った」と言った内容を語っている。
そして「成長の秘訣は」という問いかけに対する答えに、再度感心した。
「売上が1億円ぐらいの時に、地元の大手企業と組んで保育所を開園した。多くのことを学んだ。特にリスク管理。閉園するまでの事業計画や、なにかあった時の対処法など。そういう課題をたくさん与えられ、それを一つ一つクリアしていくことで育ってきた。大手企業との連携はブランドにも効果大。それらの相乗効果で伸びてきたと思っている」
本稿作成中の時価は490円水準、予想税引き後配当利回り1.5%弱。昨年末の420円から反発基調。記したようないきさつから、ウオッチしたい企業がまた1社増えた。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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