カナモトは24年10月期1Q小幅営業・経常減益だが通期2桁増益予想据え置き

2024年3月12日 09:12

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  カナモト<9678>(東証プライム)は3月8日の取引時間終了後に24年10月期第1四半期連結業績を発表した。利益面は海外事業の出遅れなどの影響で小幅営業・経常減益だったが、売上面は堅調に推移した。そして通期の2桁増益予想を据え置いた。建設機械レンタル需要が堅調に推移し、レンタル用資産稼働率向上に向けた各種施策の強化も寄与して、先行投資による費用増を吸収する見込みだ。災害復旧・防減災・老朽化インフラ更新など国土強靭化関連工事で需要が堅調であり、積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。株価は昨年来高値圏でモミ合う形だ。目先的には第1四半期の小幅営業・経常減益を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、1倍割れの低PBRなども評価材料であり、上値を試す展開を期待したい。

■24年10月期1Q小幅営業・経常減益、通期2桁増益予想据え置き

 24年10月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比1.2%増の501億18百万円、営業利益が3.6%減の29億85百万円、経常利益が2.1%減の32億円、親会社株主帰属四半期純利益が2.3%増の17億78百万円だった。利益面は海外事業の出遅れなどの影響で小幅営業・経常減益だったが、売上面は堅調に推移した。

 建設関連事業は売上高が0.5%増の453億15百万円、営業利益(調整前)が1.1%減の26億33百万円だった。建機レンタルの需要が堅調に推移した。中古建機販売(11.8%減収)についてはレンタル用資産の運用期間延長を進めつつ、適正な資産構成の維持に向けて売却を進めた。

 その他事業は売上高が9.2%増の48億03百万円で、営業利益が28.1%減の2億18百万円だった。鉄鋼関連、情報関連、福祉関連とも概ね底堅く推移した。

 通期連結業績予想は据え置いて売上高が23年10月期比4.0%増の2053億円、営業利益が17.9%増の141億円、経常利益が14.5%増の143億円、親会社株主帰属当期純利益が23.5%増の83億円としている。配当予想は23年10月期と同額の75円(第2四半期末35円、期末40円)としている。予想配当性向は32.0%となる。

 建設機械レンタル需要が堅調に推移し、レンタル用資産稼働率向上に向けた各種施策の強化も寄与して、先行投資による費用増を吸収する見込みだ。第1四半期の進捗率は売上高24%、営業利益21%、経常利益22%、当期純利益21%である。季節要因などを考慮すれば概ね順調な水準と言えるだろう。災害復旧・防減災・老朽化インフラ更新など国土強靭化関連工事で需要が堅調であり、積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は昨年来高値圏でモミ合う形だ。目先的には第1四半期の小幅営業・経常減益を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、1倍割れの低PBRなども評価材料であり、上値を試す展開を期待したい。3月8日の終値は2878円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS234円09銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の75円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3729円73銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約1115億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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