2024年もシンプルな長期積立投資で資産形成を 新NISA開始でも3原則は変わらず

2023年12月27日 16:42

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 2023年も終わりに近づき、いよいよ2024年が始まろうとしている。2024年の金融業界における大きな動きとして、新NISAの開始が挙げられる。各種メディアでは、連日のように新旧NISA制度の解説を取り上げている。

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 確かに大きな変わり目ではあるが、新しい制度になるからと言って、私たちも新しいことを始めなければいけないわけではない。あくまでもこれまで通り投資の3原則を継続することで、より安定した資産形成が出来ることには変わりないのである。

 この投資の3原則についても、ここ最近は比較的さまざまな場面で目にするようになった。投資の3原則とは、「長期・積立・分散」のことだ。この3原則を意識することで、長期的に見るとより安定し安全な資産形成が出来ると言われている。そして、この投資の3原則が自ずと組み込まれているのが、旧NISAにおける「つみたてNISA」であり、新NISAでは「つみたて投資枠」となる。

 新NISAにおけるつみたて投資枠は、年間投資額が120万円。つまり毎月10万円までの積立購入が出来るという仕組みである。購入できる商品は、旧NISAにおけるつみたてNISAと同様、国(金融庁)が一定の基準をもって選別し許可した投資信託のみ。なお12月21日現在、金融庁Webサイトで確認できる対象銘柄は274本。低コストのインデックス投資信託が増加傾向にあると言う。

 旧NISAでは、一般NISAとつみたてNISAの併用は不可だったが、新NISAではつみたて投資枠とあわせて、「成長投資枠」との併用が出来るようになる。成長投資枠は、旧NISAの一般NISAと仕組みは同じで、つみたて購入も一括購入も出来る。対象銘柄は、投資信託や上場投資信託、REITなどが予定されている。

 新NISAの成長投資枠での投資可能額は、年間240万円。場合によっては240万円一括で対象銘柄を購入しようと検討することがあるかもしれない。もちろん購入方法としては問題なく、投資手法が確立されている場合には良いだろう。

 だが初心者にとっては少々リスクが高く、一括購入は投資の3原則には適っていないことになる。そのため特に投資初心者は、ひとまず一括購入は避けたほうが良いかもしれない。

 新しい制度が始まるとどうしても情報過多になり、シンプルな思考や本来の趣旨を忘れてしまいがちになる。少しでも資産を増やしながら、将来の備えにすることが目標であれば、やはり原則通りにリスクを分散しながら、長期的な積立投資を着実に進めるのが安心である。シンプルではあるが、自分の身の丈に合った無理のない金額で、長期的にコツコツ積み重ねる方法は、やはり鉄則と言えるだろう。(記事:大野 翠・記事一覧を見る

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