【株式市場特集】オーナー経営会社が市場を牽引?!「第2の大正製薬」の可能性を探る

2023年12月26日 16:37

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部】

■老舗会社のプライドとブランド力相場に注目!

 上場会社の半数がオーナー経営会社といわれるなかで、どの上場会社に焦点が当たるのか?当コラムでは、まず「第2の大正製薬」の可能性のある銘柄として、今年10月に東証プライム市場からスタンダード市場に選択上場したオーナー経営会社に注目した。次いで果敢にリスクを取る主力銘柄のオーナー経営会社も浮上の可能性がある。往く年来る年、強気と弱気が交錯しそうな市場環境下、やや視点を変えてオーナー経営者や老舗会社のプライドを掛けたブランド力相場に一顧する投資スタンスも存在価値を発揮しそうだ。

■スタンダード市場に選択上場の177社から「第2の大正製薬」?!

 今年10月20日に上場市場が東証プライム市場からスタンダード市場へ変更された銘柄は、177社となった。そのなかで大正製薬HDと分かりやすい類似点があるのが老舗会社である。松井建設<1810>(東証スタンダード)、小津産業<7487>(東証スタンダード)である。松井建設は、あの「本能寺の変」が勃発した4年後の1586年に創業され、加賀藩のお抱え棟梁が発祥で上場会社の最古参であり、小津産業も老舗企業ランキングの第4位にランクインしている。昨年4月の市場区分変更時も片倉工業<3001>(東証スタンダード)、神栄<3004>(東証スタンダード)、タキヒヨー<9982>(東証スタンダード)、明海グループ<9115>(東証スタンダード)などが、東証第1部からスタンダード市場に移行しており、老舗会社のプライドと市場の位置付けとをどう折り合いをつけるのか注目される。

 また同じくプライム市場からスタンダード市場に市場変更された177社のなかでもオーナー経営会社にも思惑が働きそうだ。コード番号順に上げるとマツオカコーポレーション<3611>(東証スタンダード)、竹本容器<4248>(東証スタンダード)、HEROZ<4382>(東証スタンダード)、東名<4439>(東証スタンダード)、アグロ カネショウ<4955>(東証スタンダード)、パンチ工業<6165>(東証スタンダード)、メルコホールディングス<6676>(東証スタンダード)、テクノメディカ<6678>(東証スタンダード)、原田工業<6904>(東証スタンダード)、ギークス<7060>(東証スタンダード)、大研医器<7775>(東証スタンダード)、中本パックス<7811>(東証スタンダード)、アドバンテッジリスクマネジメント<8769>(東証スタンダード)などが該当する。

■主力銘柄では各業界のトップ企業が揃い踏みで新興グループ会社も含めバラエティー

 主力株のオーナー経営会社は、前記のトヨタ自動車、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループのほか、建設、食品、石油、タイヤなど各業界のトップ企業がほとんど網羅されている。そのなかで低PERのバリュー株(割安株)を厳選すると、鹿島ファミリーの鹿島<1812>(東証プライム)、出光ファミリーの出光興産<5019>(東証プライム)、石橋ファミリーのブリヂストン<5108>(東証プライム)以下、東京製鉄<5423>(東証プライム)、三和ホールディングス<5929>(東証プライム)、堀場製作所<6856>(東証プライム)、スズキ<7269>(東証プライム)、ノジマ<7419>(東証プライム)、ミズノ<8022>(東証プライム)、しまむら<8227>(東証プライム)などがスクリーニングされる。

 新興グループ会社ではDMG森精機<6141>(東証プライム)やSBIホールディングス<8473>(東証プライム)、光通信<9435>(東証プライム)などが、あるいは株式公開買い付け(TOB)の公開買い付け者となるケースもあり、M&A仲介の日本M&Aセンターホールディンググス<2127>(東証プライム)、M&Aキャピタルパートナーズ<6080>(東証プライム)、ストライク<6196>(東証プライム)、名南M&A<7076>(名証メイン)、ジャパンM&Aソリューション<9236>(東証グロース)、M&A総研ホールディングス<9552>(東証プライム)、ブティックス<9272>(東証グロース)などのビジネスチャンス拡大も期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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