【株式市場特集】円高メリット株、金利敏感株、無借金経営株にチャレンジングの可能性を期待

2023年12月19日 09:00

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■PA株の多彩な魅力

 円高メリット株は、かつての円高不況時などでは電力株がまず市場をリードした。経済対策として円高差益還元の電気料金引き下げが大きな柱となったことによるが、福島原子力発電所のメルトダウン事故以来、逆風が吹いており、中国電力<9504>(東証プライム)のように、業績上方修正とともに復配幅の増配も発表したら、電気料金を引き上げながら配当の積み増しはいかがなものかと地元の県知事からクレームがついたケースもある。ということで円高メリット株のトップランナーは、SPA(製造小売り)のニトリホールディングス<9843>(東証プライム)とするのが衆目の一致するところである。

 この「SPA」の「A」は、アパレルの「A」である。ニトリHDは本来、「F(家具)」を含意する「SPF」としなくてはならず、このほかSPAには「S(靴)」の「SPS」、「G(雑貨)」の「SPG」などが幅広く含まれることになる。円高メリット株、金利敏感株、無借金経営株にチャレンジングの可能性を期待するところだろう。

■SPA株は「A」も「F」も「S」も「G」もあって多彩で円高恩恵

 SPA株では、本来の「A」関連株としてファーストリテイリング<9983>(東証プライム)を別格としてアダストリア<2685>(東証プライム)、パルグループホールディングス<2726>(東証プライム)、バロックジャパンリミテッド<3548>(東証プライム)、はるやまホールディングス<7416>(東証スタンダード)、西松屋チェーン<7545>(東証プライム)などがターゲットとなる。このうちファーストリテイリング、アダストリア、はるやまHD、西松屋が足元で年初来高値水準にあってやや割高だが、巷に流れる「ジングルベル」の音楽が、消費者心理と投資家心理を囃し立て、月次売上高と株価を押し上げる展開も想定される。

 SPAの「S(靴)」では、エービーシー・マート<2670>(東証プライム)、チヨダ<8185>(東証プライム)のほかEC販売のジェイドグループ<3558>(東証グロース)が関連株となる。「F(家具)」では前記のニトリHD、ナフコ<2790>(東証スタンダード)、ミサワ<3169>(東証スタンダード)、「G(雑貨)」では良品計画<7453>(東証プライム)、アドヴァングループ<7463>(東証スタンダード)なども該当する。SPAではないが、食品関連で円高メリットを享受するのがサイゼリヤ<7581>(東証プライム)、吉野家ホールディングス<9861>(東証プライム)のほか食品商社の伊藤忠食品<2692>(東証プライム)、三菱食品<7451>(東証スタンダード)、正栄食品工業<8079>(東証プライム)、加藤産業<9869>(東証プライム)、コーヒー商社のキーコーヒー<2594>(東証プライム)、ユニカフェ<2597>(東証スタンダード)、石光商事<2750>(東証スタンダード)などへも好波及しよう。

■金利復活で利ザヤ拡大のメガバンクに続き経営統合の持株会社にも逆張り余地

 金利敏感株では、金融政策正常化による金利復活で利ザヤ拡大が期待されるメガバンクの三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東証プライム)、三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東証プライム)、みずほフィナンシャルグループ<8411>(東証プライム)のメガバンクがリード役として逆張り余地がある。次いで経営統合などのガバナンス改革が進んでいる地銀株も追随し、しずおかフィナンシャルグループ<5831>(東証プライム)、京都フィナンシャルグループ<5844>(東証プライム)、九州フィナンシャルグループ<7180>(東証プライム)、コンコルディア・ホールディングス<7186>(東証プライム)、西日本フィナンシャホールディングス<7189>(東証プライム)、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>(東証プライム)などへの注目度がアップしよう。

 無借金経営株では、リスクモンスター<3768>(東証スタンダード)が調査した「金持ち企業ランキング」の上位にランクインクした銘柄が高関連する。トップ10は、第1位の信越化学工業<4063>(東証プライム)以下、任天堂<7974>(東証プライム)、ファーストリテイリング、リクルートホールディングス<6098>(東証プライム)、SUBARU<7270>(東証プライム)、SMC<6273>(東証プライム)、ファナック<6954>(東証プライム)、セコム<9735>(東証プライム)、東京エレクトロン<8035>(東証プライム)と続いて、第10位はキーエンス<6861>(東証プライム)となる。主力株人気を増幅させよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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