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10月のバイト時給、上昇傾向が続く 最低賃金改定で
求人サイトを運営する各社が10月度のパート・アルバイト時給動向を発表。マイナビとリクルートが2カ月連続、ディップが3カ月連続で過去最高時給を更新するなど、平均時給の上昇傾向が続いていることが分かった。
■アイデムは東日本で前年上回る状況続く
8日、アイデムが10月の「パート・アルバイトの募集時平均時給」を発表した。東日本エリアの平均時給は前年同月比20円増の1,240円、関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の平均時給は同20円増の1,261円となり、ともに2カ月連続で前年同月を上回った。
職種別では、専門・技術職の平均時給のみ前年比変わらずの1,544円。それ以外は全て前年同月を上回り、その中でも販売・接客サービス職が1,116円(前年同月比:48円増、以下同じ)、製造関連・ドライバー職が1,282円(168円増)、清掃・メンテナンス職が1,178円(51円増)と時給の上げ幅が大きめだった。
西日本エリアの平均時給は同39円減の1,201円、関西3府県(大阪、兵庫、京都)の平均時給は同31円減の1,223円となり、ともに2カ月連続で前年を下回った。職種別ではその他のみが1,072円(7円減)と前年同月を下回っている。他は全て前年同月を上回り、中でも事務職が1,111円(50円増)、製造関連・ドライバー職が1,114円(62円増)、清掃・メンテナンス職が1,082円(51円増)と時給の上げ幅が大きめだった。
■マイナビは2カ月連続で過去最高時給を更新
14日、マイナビが10月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比72円増の1,224円となり、13カ月連続で前年を上回った。さらに9月に続き2カ月連続で過去最高時給を更新している。
業種別で時給が上がったのはコンビニ・スーパーが1,055円(前年同月比:57円増、以下同じ)、ホテル・ブライダル・トラベルが1,199円(88円増)、家電・量販店が1,328円(158円増)、店長・マネージャー/候補が1,440円(399円増)。その他教育が1,354円(158円増)、家庭教師が1,657円(63円増)。
その他アパレル・ファッションが1,164円(138円増)、雑貨・コスメ販売が1,070円(65円増)。DTP・CADオペレーターが1,371円(141円増)、Web/グラフィックデザイン・POP制作が1,359円(166円増)、映像/音響制作・フォトグラファーが1,114円(123円増)。アンケート・調査・企画が1,497円(179円増)、イベント企画・運営が1,505円(132円増)。
その他医療・介護・保育が1,195円(69円増)、ヘルパー・介護が1,418円(60円増)、看護師・准看護師が1,966円(413円増)、保育士が1,474円(114円増)、薬剤師・登録販売者が1,575円(247円増)。カフェが1,138円(60円増)、ファミリーレストランが1,041円(52円増)、ホールが1,137円(57円増)、居酒屋・バーが1,161円(67円増)。
インストラクターが1,249円(200円増)、映画館・遊園地・テーマパークが1,078円(71円増)、テレフォンアポインター・テレマが1,489円(68円増)。その他軽作業が1,164円(55円増)、搬入・搬出・会場設営が1,822円(256円増)。
建築・土木・設備作業が1,660円(185円増)、食品製造・加工が1,095円(64円増)。デリバリー・バイク便が1,141円(54円増)など。
反対に時給が下がったのは、携帯販売が1,361円(85円減)。営業が1,358円(233円減)、営業アシスタントが988円(172円減)。テクニカルサポート・保守・テスターが1,127円(299円減)。編集・制作・校正が1,048円(270円減)。その他イベント・キャンペーンが1,291円(214円減)。ワゴン販売・売り子が1,116円(781円減)。事務・データ入力・受付が1,132円(63円減)など。
地域別では北海道・東北が前年同月比6円増の1,069円、関東が同19円増の1,303円、甲信越・北陸が同7円増の1,118円、東海が同10円増の1,168円、関西が同6円増の1,241円、中国・四国が同10円増の1,085円、九州・沖縄が同8円増の1,114円となり、こちらも全国と同様に13カ月連続で全地域が前年同月を上回っている。
■リクルートも2カ月連続で過去最高時給を更新
15日、リクルートのジョブズリサーチセンターが10月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は前年同月比26円増の1,177円となり、30カ月連続で前年同月を上回った。マイナビ同様に9月から2カ月連続で過去最高時給も更新している。
最低賃金の改定が大きく影響したとともに、年末の繁忙期に向けた求人ニーズの増加で、フード系や製造・物流・清掃系で時給が高目の求人が出ているという。
職種別で時給が上がったのは販売・サービス系のレジが1,127円(前年同月比:60円増、以下同じ)、アパレル販売が1,111円(56円増)、化粧品販売が1,103円(63円増)、ホテルスタッフが1,213円(76円増)。フード系のファストフードが1,167円(79円増)、食品製造・販売が1,123円(50円増)、その他が1,133円(71円増)。
製造・物流・清掃系の警備員・監視員・パーキングスタッフが1,205円(73円増)、ビルメンテナンス・施設管理が1,202円(59円増)、ガソリンスタンドスタッフが1,111円(54円増)。事務系の受付が1,207円(55円増)。
専門職系の介護スタッフが1,244円(57円増)、訪問介護員(ホームヘルパー)が1,328円(66円増)、サービス管理責任者・サービス提供責任者(介護・福祉系)が1,269円(73円増)など。
反対に時給が下がったのは、事務系の一般事務が1,241円(40円減)、コールセンタースタッフが1,455円(45円減)。営業系の営業が1,374円(165円減)。専門職系の看護師が1,769円(41円減)、保育士が1,203円(43円減)、家庭教師が1,415円(98円減)、幼稚園教諭が1,230円(138円減)、その他が1,215円(45円減)など。
地域別では首都圏が前年同月比18円増の1,219円、東海が同21円増の1,092円、関西が同19円増の1,139円となり、3地域とも前年同月を上回っている。
■ディップは3カ月連続で過去最高時給を更新
同日、ディップが10月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比145円増の1,356円となり、34カ月連続で前年同月を上回った。さらに3カ月連続で過去最高時給も更新している。アルバイト・パートの求人件数は同9.1%増の約29万8,000件だった。
職種別で時給が上がったのは事務的職業の営業・企画営業が1,575円(前年同月比:174円増、以下同じ)。専門的職業のWebデザイン・CAD・DTPが1,356円(87円増)、編集・制作・撮影が1,338円(128円増)、看護・介護が1,794円(526円増)、医療・介護・福祉その他が1,205円(56円増)。
販売の職業のアパレル・雑貨販売が1,088円(58円増)、携帯・家電販売が1,811円(313円増)、専門ショップが1,102円(83円増)、販売その他が1,106円(58円増)。飲食の職業のカフェ・レストラン・ファストフードが1,160円(74円増)。サービスの職業のイベントその他が1,538円(330円増)、レジャー・娯楽施設が1,195円(111円増)、清掃が1,131円(79円増)、美容・理容・メイクが1,080円(60円増)、エステ・リラクゼーションが1,213円(76円増)、美容・理容・サロンその他が1,147円(127円増)。
運搬・清掃・包装等の職業の仕分け・検品・梱包が1,381円(157円増)、軽作業・物流その他が1,361円(175円増)、警備・車両誘導が1,293円(165円増)。建設の職業の建築・土木その他が1,385円(154円増)。製造・技能の職業の製造系が1,474円(91円増)、技能系が1,473円(77円増)、工場・製造その他が1,435円(251円増)。教育の職業の塾講師・家庭教師が1,912円(60円増)など。
反対に時給が下がったのは、事務的職業の営業その他で1,258円(79円減)。専門的職業のSE・PG・エンジニア・運用が1,303円(248円減)、調査業務が1,228円(168円減)。サービスの職業のキャンペーン関連が1,233円(294円減)、モデル・エキストラ・芸能関連が1415円(246円減)、パチスロが1,325円(69円減)。建設の職業の建築系が1,535円(54円減)。教育の職業の試験監督・添削が1,388円(321円減)、教育その他が1,492円(94円減)など。
地域別では関東が前年同月比127円増の1,387円、東海が同132円増の1,321円、関西が同140円増の1,335円、九州が同213円増の1,366円。全地域、7カ月連続で前年同月を上回っている。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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