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MicrosoftやGoogleの水消費量大幅増加、AIが主な原因との見方
headless 曰く、 Microsoft の水消費量は大幅に増加しているが、カリフォルニア大学リバーサイド校の Shaolei Ren 氏によると、AI が増加の主な原因とみられるそうだ(AP News の記事、Windows Central の記事、Android Police の記事、The Regisger の記事)。
Microsoft は 2030 年までに同社が消費する水の量よりも多くの水を供給するウォーターポジティブ化を目指しているが、5 月に発表した環境報告書「2022 Environmental Sustainability Report (PDF)」によれば、2022 会計年度 (2022 年 6 月 30 日までの 1 年間)の水消費量は 6,399,415m3。前年度の 4,772,890m3 から 1,626,525m3 増加 (34% 増) している。
Ren 氏によれば、生成 AI への大規模な投資および OpenAI との提携を含めた AI が水消費量に大きな影響を与えているという。大量の演算を要する大規模言語モデルの構築には大量の電力を消費し、大量の熱を発生する。そのため、季節によっては冷却のために大量の水を消費することになる。Google の水消費量も大幅に増加しており、こちらも AI 関連がその多くを占めるとみられる。
企業が発表する水消費量には発電所で冷却に使用する水の量は含まれていないが、Ren 氏のチームが今年発表予定の論文では間接的な水の使用量を含めて試算が行われているそうだ。それによると、ChatGPT は一連の 5 ~ 50 プロンプトによる質問に回答するたびに 500ml の水を消費するとのこと。プロンプト数の幅はサーバーの場所や季節により異なる。
Microsoft は The Associated Press の質問に対し、2030 年までのウォーターポジティブ化とカーボンネガティブ化、ごみゼロ化を実現するため、取り組みを続けると回答している。OpenAI も大規模言語モデルの学習による大量の水消費を認識し、改善に取り組んでいると回答したとのことだ。
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