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アルツハイマー病の一因となるAPOE4遺伝子、女性の生殖能力を高める可能性
アリゾナ州立大学のBenjamin Trumble氏の研究によると、アルツハイマー病になりやすくなるリスクを増加させるとして知られるAPOE4という遺伝子変異が、この遺伝子を持つ女性の方が多くの子供を産みやすいことがわかったそうだ。この遺伝子は約5人に1人が持っているとされる(New Scientist、Science)。
同氏はAPOE4が存在する理由を見つけるため、アマゾンの伝統的な社会に住む女性800人近くを対象に調査を実施した。その結果、この遺伝子を持つと腸内寄生虫への耐性が高まる可能性があり、それにより若干ではあるものの生殖能力が向上する可能性があるそうだ。研究では、この特性がAPOE4が人間の進化の過程で排除されなかった理由ではないかと推測している。
ただし、調査によると都市部のような環境では、APOE4と生殖能力向上に関する関連性は見られなかったとのこと。寄生虫感染が少なく避妊が利用可能な環境では、この遺伝子の利点が発揮されにくい可能性があるようだ。一方で、今回の発見は新しい不妊治療の開発に役立つ可能性もあるとしている。
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