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配当開始視野・株主優待策魅力増:アズ企画設計の株とどう付き合うか!?
アズ企画設計(東証スタンダード)。1都3県を主体に収益物件を取得、リノベーション等で収益力を高め投資家への転売が主軸事業。
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2020年2月期/21年2月期はコロナ禍のパンデミック状況で、大幅な減益に落ち込んだ。が22年2月期の「721.4%営業増益」を契機に、23年2月期も2.3%の減収も「37.8%営業増益」と立ち直り基調を強めている。そして今2月期は「26.9%増収(118億9200万円)、31.0%営業増益(6億4800万円)」計画。
2018年3月上場の若い不動産業者に興味を惹かれたのは、「正直者?」であり「株主対応策」。
前期決算発表時に前記のように今期計画を発表しながら、こうも発信した。
「国内の不動産市場は賃料の安定的推移や金融緩和により、不動産投資家の需要は高い。今後もこの傾向は継続すると考えている。が日銀による金融緩和の縮小が投資家の投資姿勢や金融機関の融資姿勢に及ぼす影響は大きいと考えており、引き続き注視していく」
当然過ぎると言えばそれまでだが・・・日銀の金融政策の今後が問沙汰されている折り、不動産業者の「あって欲しい状況」を正直に吐露している点に興味を覚えた。
株主対策として「株主優待策実施の企業が減少傾向にある」とされる中、1月12日「株主優待策の変更」を発表した。従来は2月期末の株主に対し食品や電化製品などと交換できる、ポイントを供与していた。それを「中間期末・期末の株主に対しそれぞれ3000円分のQUOカードを提供する」に変えた。
「だから」と断じることはしないが、発表当日の終値は1421円。それが本稿作成中の時価は2100円台に居所を変えている。それでも時価株保有者の新株主優待策による還元率は2.75%。
かつ4月12日、前期の決算発表と同時に「今期計画達成を前提に、配当の実施に踏み出す」とした。会社四季報は今期の配当金を、今期の業績予想を【大幅増益】としながら「0~20円」と独自予想している。
アズ企画設計の業況を前期実績から覗くと、こんな具合だ。
(主軸/不動産販売事業): レジデンス14棟・ビル3棟・店舗付きレジデンス2棟・倉庫2棟・区分マンション2件・保養所1棟を売却。
(不動産賃貸事業): 安定的な収益をあげるようになった貸しコンテナ・コインパーキング・事業用や居住用のサブリースに加え、販売用不動産賃料収入の獲得。
(不動産管理事業): 新たに販売した不動産の管理受託、不動産オーナーへの管理受託営業。
時価は1月4日の1366円から明らかな右肩上がりに転じ2600円(7月10日)の年初来高値をつけた後の整理場面。信用取引の取組も「買い残:4万1900株vs売り残:0」と依然人気を示しているが、決算動向が見定められるようになる下期入り後まで押し目買い姿勢での対応が賢明か・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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