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鳥インフル、人間用の「ゾフルーザ」で希少種の鳥類を治療する研究
読売新聞の記事によれば、北海道大学と塩野義製薬(大阪)は、高病原性鳥インフルエンザから希少な鳥を守るために、同社が製造する人間用の抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」を使用した治療法の開発を進めているという。鳥インフルエンザは、絶滅の危機に瀕している野鳥や動物園の動物にも広がっていることから、ゾフルーザの適切な投与量を調査し、動物園や保護施設に普及させることを目指す(読売新聞)。
昨秋から今春にかけて国内で鳥インフルエンザが広がり、感染が確認された養鶏場の鶏など1771万羽が処分され玉子の価格が高騰したことは記憶に新しい。こうした感染は、希少な野鳥にも広がっており、環境省によると、国が選定した絶滅危惧種にも影響が広がっている。鹿児島県では約1500羽のナベヅルやマナヅルが死亡または衰弱、北海道ではオジロワシの死骸からウイルスが検出されているという。
北海道大学の迫田義博教授と塩野義製薬らの研究によると、過去の研究で感染した鶏を用いた実験を行い、ただし先ほど話題にした、鶏などの家禽の治療はウイルスの封じ込めを図るために認められていないため、治療法を確立しても適用されない方針とのこと。まずは保護対象の希少種を治療対象とし、動物園での活用も目指すとしている。
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