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【銘柄診断】ITbookは2ケタ増収増益予想業績と建設DX業態を手掛かりに下値買い
■建設業界の生産性向上に貢献する建設DX事業が伸びる
ITbookホールディングス<1447>(東証グロース)は、前日5日に1円安の381円と小反落して引けた。同社株は、今年6月21日に414円の戻り高値をつけまだ目先調整場面にあるが、前日に続いてこの日も370円台へ下ヒゲを伸ばして下値を確認する動きもみせており、下値買いが交錯した。
今2024年3月期業績が、2ケタの増収増益と予想され純利益が4期ぶりに過去最高を更新することや、働き方改革関連法で建設業界にも「2024年問題」が波及するなか、同社の建設DX(デジタルトランスフォーメーション)業態などが見直され、手掛かり材料視されている。なお同社は、一部会計処理に疑義があるとして特別調査委員会を設置して調査中で上値を重くしているが、この調査も今年8月中旬に終了し、有価証券報告書を提出する予定となっており、一巡する可能性もある。
■不採算事業処理終了で利益創出体制を構築し4期ぶり過去最高純益
同社の今2024年3月期業績は、売り上げ344億円(前期比12.7%増)、営業利益10億円(46.8%増)、経常利益9億円(同37.2%増)、純利益5億円(同9.01倍)と予想されている。不採算事業の統廃合や売却、閉鎖などの処理がおおむね終了して利益の出る組織体制の構築が進んでおり、「地方創生」と「防災・減災」のビジネス分野で川上のコンサルティング事業と川下の地盤調査改良事業とシステム開発事業、人材事業を連携させて事業展開することが寄与する。純利益は、前期に計上した固定資産除却損などの特別損失が一巡してV字回復し、4期ぶりに過去最高を大幅に更新する。
なお建設業界の「2024年問題」は、残業時間の上限規制で建設技術者不足が懸念されており、生産性向上や省力化を実現する建設DXの積極導入が図られるとみられている。同社は、建設業界で初のAI(人工知能)活用となるボーリングコア判定アプリケーション「MARCRAY」の技術審査証明の取得や、ため池破堤予防防災DXの発表、さらに中小測量事業者向けの測量プラットフォームなども開発しており、関連需要拡大が期待される。
■25日線水準での保ち合いが煮詰まり年初来高値抜けから昨年3月高値目指す
株価は、「MACRAY」の技術審査証明取得で年初来高値436円をつけ、欧米銀行の破綻による金融システム不安の波及で367円まで下ぶれ、この水準を下限に25日移動平均線を出没する保ち合いを続け、今期業績の続伸予想では422円と上ぶれる場面もあった。PERは18.4倍と東証グロース市場全銘柄平均の73.0倍を下回り出遅れており、年初来高値436円を上抜き昨年3月高値661円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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