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これであなたもイギリス通! イギリス英語に特有のスラング
以前、ビジネスシーンで使われる英語のスラングやカジュアルな表現を紹介したが、今回からはビジネスだけでなく、日常的に用いられる英語のスラングを紹介したい。
【こちらも】ビジネスシーンでよく使われる英語スラング (2)
ただしここで紹介するのは、イギリス英語特有のスラングである。英語圏の国でもイギリス以外では使用されない、また、通用しないスラングが多数あるが、イギリス英語に興味があるなら知っておいて損はない内容だ。アルファベット順に、例文とともに紹介していこう。
■Anorak
「anorak」とは、本来、フード付きの防寒着やレインコートを指す言葉である。日本語でもそのまま「アノラック」と呼ばれるため、知っている人もいるだろう。もちろんイギリスでも本来の意味で使われるのだが、同時に、「オタク」を意味するスラングでもあるのだ。
雨の日もレインコートを着て、駅や線路脇で列車を見ている鉄道オタクのイメージと関係しているようだが、「anorak」は、そのあまりクールではない外見を揶揄するスラングとして使用されてきた。ただ、日本語の「オタク」と同様、今ではそれほど失礼な意味合いはなく、特定の分野に詳しい人のことを指すニュートラルな言葉である。
・My brother is an anorak when it comes to comic books.
■Bee's knees
これは英語学習者にも有名なスラングだろう。「bee’s knees」とは、「great」や「cool」と同義のスラングとしてイギリスで一般的に用いられている。
もともとは1920年代のアメリカに起源があるようだが、なぜ「蜂の膝」が「最高」や「素晴らしい」を意味するようになったのか、正確にはわかっていない。その奇抜な表現からわかるように、冗談ぽく何かを褒めたりするときによく用いられる。
・This new computer game is really the bee's knees.
■Bob's your uncle
これもよく聞くスラングだが、日本語にはぴったり当てはまる言葉が見当たらないので、どう訳せばいいか悩ましいところだ。直訳すれば「ボブはあなたのおじさんです」となるが、もちろんそんな意味ではない。
訳語として「おしまい」「簡単さ」「完成」「一丁上がり」「万事OK」などを挙げている例もあるが、それより実際の例でイメージする方がわかりやすいだろう。
「Bob's your uncle」とは、何かの手順を説明する際に、一連の手順を踏めば望む結果がスムーズに得られることを強調するために、話の最後に添えられる言葉だ。以下にケーキのレシピを説明している例を示そう。
・First, mix all the ingredients in the bowl, then put it in the oven for 30 minutes, and Bob's your uncle, you have a cake!
これをざっくり訳すと、「材料を全部混ぜて、オーブンに入れて30分待つ。これで完成、簡単でしょ?」とでもなる。つまり、最後の「これで完成、簡単でしょ?」の部分が「Bob's your uncle」に該当するのだ。
別の例を示そう。
・To reset the settings, just press this button, then this one, and Bob's your uncle, your phone is back to factory settings.(設定をリセットするには、このボタンを押して、次にこのボタンを押すだけ。これでおしまい。あなたの電話は工場出荷時の状態に戻ります)
このように、「Bob's your uncle」とは、一連の手順を終えた後、結果が容易に得られることを強調するために使われる、日常的なスラングである。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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