フーセンガムによるトレーニングで子どもの口腔機能向上 ロッテが効果確認

2023年6月12日 16:20

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 ロッテ(東京都新宿区)は8日、子どもの口腔機能をフーセンガムのトレーニングで向上させる実証実験を行い、効果が確認できたと発表した。実験は、山口健歯科医師会と共同で行った。

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 山口県の徳山めぐみ幼稚園で年長児56名を対象にトレーニングを実施。1日2粒、10分間フーセンガムを噛んだりつぶしたりする運動を70日間行ったところ、咀嚼能力や唇の巧緻性の向上が認められた。

 フーセンガムトレーニングは単なる咀嚼だけでなく、頬や舌など口周りの様々な運動を行うことができる。また子どもが楽しみながらトレーニングできるため、継続につながりやすい。

 近年、歯ごたえのあるものを噛めない、うまく飲み込めないという子どもが増加傾向にあり、口腔機能の向上が重視されるようになってきた。また日常的に口があいている、いわゆる「お口ぽかん」の状態の子どもが増えている。この状態が続くと、歯並びの悪化やアレルギー、虫歯など様々なトラブルにつながると見られている。

 尚、トレーニングに使ったガムは、ロッテの「キシリトール バブルガム」。咀嚼機能の測定には、咀嚼チェックガムを用いた。赤と青の2色のガムを噛み、赤よりも青をどれだけ早く噛めるかを測定することで、客観的に咀嚼力が評価できるもの。

 上口唇補足テストも卵ボーロを用いて行った。卵ボーロを口に入れて、上唇と上前歯の間にあるスペースを測定。スペースが広いほど、上口唇の閉鎖力が低下していると分かる。上口唇の閉鎖力が低下すると、鼻呼吸が困難になったり、食べ物をうまく飲み込めなくなることもある。

 ロッテは、山口県歯科医師会と「健口スマイル推進事業の展開に関する連携協定」を締結している。健口スマイル推進事業は、山口県歯科医師会が主催する、口腔衛生意識の向上を図る事業。県内全域で展開されており、様々な体験プログラムを提供している。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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