百貨店とSC4月売上、好調続く 好天とマスク着用緩和で外出機会増加

2023年5月26日 09:02

印刷

 日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が4月度の売上高を発表。春休みやゴールデンウィークに好天やマスク着用緩和が重なったことで、全国的に売上が好調だったことが分かった。

【前月は】百貨店とSCの3月売上、13カ月連続で前年上回る 好天で季節商品が順調

■百貨店は14カ月連続で前年上回る、インバウンドも回復
 23日、日本百貨店協会が4月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)8.6%増の4,088億244万6,000円となり、14カ月続で前年同月を上回った。

 好天を反映した外出機会の増加に加えて、新型コロナの5類移行に伴うマスク着用緩和により、身の回り品や衣料品、化粧品が伸びている。またインバウンドも増加しており、コロナ前の約6割まで回復した。

■都市別は引き続き前年上回る
 都市別は3月に続いて全ての都市で前年同月を上回った。特に東京(前年同月比:11.5%増、以下同じ)、京都(18.1%増)、大阪(13.7%増)、神戸(12.8%増)、福岡(15.8%増)で大きく伸びている。

 都市以外の地区では、四国のみ前年同月比0.1%減と前年を下回った。前年を上回った地区の中では東北(3.2%増)、中部(2.0%増)、中国(3.5%増)、九州(2.5%増)で比較的大きく伸びた。

 商品別売上高で比較的大きく伸びたものは、紳士服・洋品(前年同月比:10.6%増、以下同じ)、婦人服・洋品(13.3%増)、身の回り品(16.5%増)、化粧品(14.6%増)、家電(10.4%増)、食堂・喫茶(17.9%増)など。前年同月を下回ったもの中では、子供服・洋品(5.0%減)、家具(1.6%減)、サービス(10.0%減)、商品券(7.5%減)がマイナス幅が大きめだった。

■ショッピングセンターも好調が続く
 25日、日本ショッピングセンター協会が4月度のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比10.4%増の5,224億5,585万8,000円となり、百貨店同様に14カ月連続で前年同月を上回った。

 春休みやゴールデンウィークの季節要因をベースに新型コロナの鎮静化によるマスクの着用緩和や全国旅行支援が重なったことで、衣料品やファッション雑貨が大きく動いた。業種別では旅行客や団体客を中心にした飲食分野、好天により春物や初夏の衣料品、ファッション雑貨などが好調。話題の新作映画が公開されたシネマも好調だったという。

■都市別や地域別は全て引き続き前年上回る
 売上のうち、テナントが前年同月比11.5%増の4,182億4,954万7,000円、キーテナントが同6.3%増の1,042億631万1,000円となり、全体同様に14カ月連続で前年同月を上回った。

 大都市やその他の地域は、2月から3カ月連続で全て前年同月を上回った。都市では札幌市(前年同月比:20.6%増、以下同じ)、仙台市(14.7%増)、千葉市(12.4%増)、東京区部(16.8%増)、名古屋市(12.6%増)、京都市(15.3%増)、大阪市(16.7%増)、広島市(17.4%増)、福岡市(24.0%増)が2桁割合の増加。その他の地域の中では北海道(13.7%増)と中部(11.6%増)の2地域で2桁割合の伸びだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事