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VW「ID.4」、日本向け車両の生産をエムデン工場に移管 今夏以降に納車再開
フォルクスワーゲン ジャパンは22日、電動SUV「ID.4」の日本向け車両の生産ラインを、従来のドイツにあるツヴィッカウ工場からエムデン工場に移管したと発表した。現在販売中のID.4は2023年夏以降に順次納車を再開するとともに、年内の納車台数の最大化に努めるとしている。
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■ID.4の生産工場を移管
これまでID.4は、フォルクスワーゲンの電気自動車専用アーキテクチャーであるMEBモデルの主要生産拠点となる、ツヴィッカウ工場で生産していた。
ツヴィッカウ工場は、ドイツ・ザクセン州にあり、ライプツィヒやチェコのプラハなどとも近い距離にある。ID.4以外にも、ID.3やID.5、さらにはグループ企業であるアウディのQ4 e-tronおよびSportback e-tron、クプラのボーンなどの生産も行っている。
工場は内陸にあるため、日本向けの完成車両は電車を使って港に移動され、その後船舶に乗って長い旅の後、愛知県にある三河港に陸揚げされる。
今回新たな生産拠点となるエムデン工場は、MEBの生産ラインが新設されID.4も生産可能になった海外向けの輸出港を併設している。ドイツ北西部のニーダーザクセン州に属し、エムス川を望めばオランダが見える国境付近の都市だ。
エムデン工場で生産することにより、直接船舶に積み込むことができるため納車までのスケジュール短縮が望めるようになり、日本国内への安定供給が見込めるようになった。
■仕様も一部変更
ID.4は、2022年11月に「Launch Edition」として日本導入が発表された。すでにその 「Launch Edition」は完売しており、現在は標準モデルの「Lite」と「Pro」の2グレードで展開している。今回は一部仕様変更も発表されている。
2023年より生産されている標準モデルは、1充電での走行距離に関してLiteが435km、Proが618kmとそれぞれ10%従来モデルよりも延伸されている。Launch Editionとバッテリー容量などに変わりはないが、各ソフトウェアとハードウェアのアップデートによるものだ。
Proに関しては、標準装着タイヤについても不安定な部品供給が続いていることから、標準タイヤおよびパンク修理セットもしくは、モビリティタイヤの2種類いずれかが混合出荷される。
ボディカラーはこれまでのブルーダスク ME、グレイシアホワイト ME、ムーンストーングレーに加えて、新色となるキングスレッド ME(3万3,000円の有償オプション)とグラナディラブラック MEが追加される。価格はLiteが514万2,000円、Proが648万8,000円(消費税込)。(記事:キーパー・記事一覧を見る)
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