13日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で小反発、医薬品セクターに買い

2023年4月13日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 13日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で小反発、医薬品セクターに買い
13日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比34.62ポイント(0.17%)高の20344.48ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が8.95ポイント(0.13%)高の6875.45ポイントとそろって小反発した。売買代金は1099億9510万香港ドルとなっている(12日は1080億9210万香港ドル)。


中国景気の持ち直しが意識される流れ。取引時間中に公表された3月の中国貿易統計は、輸出入が予想をそろって上回った。米ドル建て輸出は14.8%増(予想は7.1%減)、輸入は1.4%減(予想は6.4%減)となっている。昨夜の米株安などを嫌気し、香港の各指数は安く推移していたが、引けにかけてプラスに転じた。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品の上げが目立つ。薬明生物技術(2269/HK)が7.8%高、中国生物製薬(1177/HK)と翰森製薬集団(3692/HK)がそろって3.4%高で引けた。


海運セクターもしっかり。中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.9%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.7%高、太平洋航運集団(2343/HK)が2.5%高、東方海外(316/HK)が1.2%高で取引を終えた。


有料道路の交通インフラ関連も物色される。江蘇寧滬高速公路(177/HK)が3.7%高、越秀交通基建(1052/HK)が2.5%高、深セン投控湾区発展(737/HK)と浙江滬杭甬高速公路(576/HK)がそろって2.0%高と値を上げた。


半面、中国不動産セクターは安い。融創中国HD(1918/HK)が55.5%、広州富力地産(2777/HK)が2.2%、碧桂園HD(2007/HK)が2.1%、中国金茂HD(817/HK)が1.8%ずつ下落した。融創中国株は、決算発表の遅延解消など売買再開に向けた条件を全てクリアしたとして、2022年4月1日以来、約1年ぶりに売買を再開。経営が不安視され、投資家の見切り売りが先行した。


半導体セクターもさえない。中芯国際集成電路製造(981/HK)が3.3%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.2%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が1.9%安、晶門半導体(2878/HK)が1.8%安と値を下げた。


他の個別株動向では、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.0%安。大株主のソフトバンクグループ(SBG:9984/東証)は、保有する同社株の大部分を売却するもよう――などと報じられた。ハンセン科技(テック)指数は0.2%逆行安している。


一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%安の3318.36ポイントで取引を終了した。ITハイテク株が安い。不動産株、素材株、自動車株、エネルギー株、保険・証券株なども売られた。半面、医薬品株は高い。海運株、酒造株、公益株、銀行株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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