電気自動車は保険代が高くつく

2023年3月31日 16:39

印刷

記事提供元:スラド

最近は電気自動車(EV)関係のネガティブな話題が増えてきている。ロイターの記事によるとEVの多くは、事故でバッテリーに軽微な損傷があっただけでも修理や評価が不可能になるという。このため保険会社は、車両の走行距離が短くても全損扱いすることが多いのだそうだ。この結果、保険料は高額化する傾向にあり、EV移行のメリットも薄れているという(ロイター)。

こうした事故で損壊したEVのバッテリーパックが、一部の国では廃棄物として山積みとなっているという。この問題はEVが売りとしてきた「持続可能性」と「循環型経済」にとって手痛い落し穴となっている。バッテリーパックのコストは数万ドルに達する場合もあり、バッテリー価格が車両本体の価格の50%にもなる車種もある。このためバッテリーだけ交換するのは不経済と考えられることが多いという。

テスラなどの自動車メーカーがもっと修理しやすいバッテリーパックを製造し、バッテリーセルに関するデータに第三者がアクセスできるようにしない限り、EV販売台数が増えるにつれて、ただでさえ高い保険料は上昇を続けるとみられ、衝突事故後に廃車となる高年式車が増えると保険会社や自動車産業の専門家は考えているという。 

スラドのコメントを読む | サイエンスセクション | 地球 | ビジネス | 交通 | お金

 関連ストーリー:
EU、エンジン車の販売を条件付きで2035年以降も認めることでドイツと合意 2023年03月27日
米セブン-イレブン、北米の店舗で EV 急速充電を可能にするネットワーク「7Charge」を発表 2023年03月22日
三菱自動車、2035年度に全て電動車へ 2023年03月13日
35年ICE車販売禁止に暗雲。独伊などが反対方針 2023年03月06日
中国BYD製のEVバス、六価クロム使用が判明し日本販売が凍結 2023年02月24日
米カリフォルニア州の2022年の新車販売台数、EVが初のHV超え達成 2023年02月15日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事