関連記事
英語の「現在完了形」と「現在完了進行形」の違いとは?
英語の現在完了形と現在完了進行形の違いは、理解が難しいという人も少なくない。まずは以下の2つの文章を見てほしい。
【こちらも】期間を示す英単語「for」「during」「while」の違いをシンプルに整理
・I’ve lived in London for five years.
・I’ve been living in London for five years.
前者は現在完了形、後者は現在完了進行形だが、どちらの形が正しいか、また、意味にどんな違いがあるかわかるだろうか。今回の解説は、これがよくわからないという人に役に立つだろう。
■現在完了形
まず、現在完了形がどんなケースで使われるのかを確認しておこう。おもに2つのケースが考えられる。
1つは「過去に起こったアクションが現在にも影響を与えているケース」だ。たとえば、「I have broken my phone.」の場合、電話を壊したの過去であるが、この発言の時点でもまだ壊れたままであることを意味する。
同様に「I’ve lost my job.」も、失業したのは過去だが、その影響が今も続いていることを意味している。たとえば仕事を失ったためにお金がなくなり、友だちとショッピングを楽しめないなど、過去の仕事を失ったというアクションが現時点にも影響を及ぼしているわけだ。
現在完了形が使われるもう1つのケースは、現在も継続中の期間に起こった出来事を述べるケースである。たとえば「today」や「this week」、「this year」、および「ever」などが文章中に使われている場合だ。
「I’ve visited that place three times this month.」の場合、「あの場所に今月3回行った」である。「this month」と発言している時点でまだその月は継続中のため、訪問自体は過去の出来事でも現在完了形を使うのだ。
「Have you ever lost your wallet?」の場合、これまで財布を落としたことがあるかを聞いているわけだが、「ever」がキーだ。ここでの「ever」は「in your life」と考えるとよい。あなたの人生がスタートしたのはもちろん過去だが、それは今も継続中なのは言うまでもない。したがって、現在完了形を使うのである。
■現在完了進行形
現在完了進行形は、「過去に始まり、現在も進行中で、おそらく近い将来も続くだろうアクション」について述べる際に使われる。
たとえば、「I’ve been trying to solve the problem.」を考えよう。問題を解決しようトライしたのは過去の一時点ではない。問題に取り組み始めたのは過去だが、今現在もトライしており、おそらく近い将来も同じようにトライし続けるだろうことが予想される。
同様に、「I’ve been thinking of moving to London.」の場合も、「考える」というのは継続的なアクションである。ロンドンに移住したいと考え始めたのは過去であるが、今もまだ考えており、おそらくまだしばらくは考え続けるだろうと推測される。したがって、現在完了形ではなく現在完了進行形が使われているのだ。
これで現在完了形と現在完了進行形の基本は押さえた。次回は、完了形を作るときに知っておきたい例外と、冒頭に掲げた2つの文章についてニュアンスの違いを詳しくお伝えしたい。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
スポンサードリンク