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コロナ破たん、過去最多ペース 春以降さらに増える懸念 東京商工リサーチ
東京商工リサーチは10日、新型コロナウイルスの影響で2月に破たんした国内事業者数が、同日時点で122件(負債1,000万円以上)に達したと伝えた。1月に過去最多の月間245件を記録したが、2月はこれを上回るペースで推移している。感染症法上の分類やマスク着用ルールの見直しが検討されるなど、コロナからの正常化は進みつつある。一方で、ゼロゼロ融資を利用した企業において、業績改善が実現する前に元本返済が始まり、資金繰りの厳しさはピークを迎えている。
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ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、日本時間11日午後6時時点における直近4週間の新規感染者数は、日本が173万人で世界最多を維持している。一方、2位米国の1.4倍であり、2.5倍以上だった数週前と比べ落ち着いてきた。厚生労働省の発表によれば、11日に確認された国内の死亡者数は181人で、こちらも減少傾向にある。第8波はピークアウトしたと言えるだろう。
政府は10日、新型コロナの基本的対処方針を改定し、3月13日よりコロナ対策のマスク着用は屋内外を問わず任意とする方針を示した。岸田首相からは同日、「(学校の)卒業式ではお互いの笑顔を見ながら参加して欲しい」と、マスクの着脱を強要させないことを意図したコメントがあった。
コロナについては、感染症法上の分類が5類へ見直される方向にあり、実現すれば、外出自粛要請などもなくなる。これに加え、マスク着用が任意となれば、生活面での正常化が概ね完了するととなる。
一方で、コロナ影響での破たんは勢いが増している。東京商工リサーチが10日に発表したところによれば、2月は10日時点で122件が確認され、これまでで最多の1月(245件)や2番目に多い昨年12月(243件)を超える勢いだ。負債1,000万円未満の小規模倒産を加えた累計の破たん件数は5,474件に達した。破たん企業(負債1,000万円以上)が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで4万6,866人となった。
破たん件数が増えている背景には、いわゆる「ゼロゼロ融資」の元本返済がある。ゼロゼロ融資は1~2年の元本据置期間や、最長3年の利子補給が設定されている。元本返済は昨年春から徐々に開始し、利子補給は今春より順次終了する。そのため関係者の間では、今春以降に破たん件数がさらに増えることが懸念されている。(記事:dailyst・記事一覧を見る)
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