Chromebookの出荷台数、2022年は前年からほぼ半減

2023年2月11日 16:38

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記事提供元:スラド

IDC の推計によると Chromebook 出荷台数は 2022 年第 4 四半期も減少が続き、年間ではほぼ半減となっている(プレスリリースSoftpedia の記事 [1][2])。

COVID-19 パンデミックによる需要増で出荷台数を大きく伸ばした Chromebook だが、2021 年第 3 四半期以降は大幅な減少に転じている。2022 年第 4 四半期は前年同四半期から 24.3 % 減の 360 万台。ベンダー別にみるとトップ 5 のうち 4 ベンダーが 2 桁減となる中、前年同四半期に 5 位だった HP のみ 116.7 % 増の 100 万台と倍増して 1 位に上昇した。前年 1 位の Acer は 43.4 % 減の 70 万台で 2 位に後退し、前年 2 位の Dell は 50.7 % 減の 50 万台で 4 位に後退した。一方、Lenovo は 24.6 % 減の 50 万台で 3 位にとどまっている。桁数の関係で Lenovo と Dell はともに 50 万台だが、シェアはそれぞれ 15.1 % と 13.4 % であり、実際には 6 万台以上の差があるようだ。5 位の Samsung は 52.4 % 減の 30 万台で、前年の 4 位から後退した。

2022 年 1 年間の Chromebook 出荷台数は前年から 48.0 % 減の 1,920 万台。第 4 四半期とは異なり、ベンダー別では前年に 1,000 万台を超える 1 位だった HP が 65.6 % 減の 350 万台で 4 位に後退した。前年 2 位の Lenovo も 54.4 % 減の 370 万台で 3 位に後退する一方、前年 3 位の Acer は 33.8 % 減の 420 万台、前年 4 位の Dell は 24.3 % 減の 410 万台でそれぞれ 1 位と 2 位に上昇した。5 位には Samsung に代わって ASUS が入っている。
2022 年第 1 四半期 ~ 第 3 四半期のタブレット出荷台数は前年同四半期比で第 1 四半期が減少、第 2 四半期が増加、第 3 四半期が減少となっていたが、第 4 四半期は 0.3 % 増の 4,570 万台となった。ベンダー別上位では 1 位の Apple と 2 位の Samsung のみが増加した。Apple は 28.8 % 増の 2,250 万台と特に伸びが大きく、半数近い 49.2 % のシェアを獲得している。Samsung は 7.1 % 増の 770 万台で、Apple の 3 分の 1 程度にとどまる。

減少幅が特に大きいのは Lenovo (49.9% 減、230 万台) で、前年同四半期の 3 位から 4 位タイに後退している。Amazon.com は大きく減少 (31.1 % 減、250 万台) しながら 3 位に上昇した。Huawei は減少幅が小さく (8.6 % 減、230 万台)、前年同四半期の5位から4位タイに上昇した。Apple は第 4 四半期に発売した複数の新製品が人気を集めて大幅増につながった一方、Lenovo は複数の商業プロジェクト終了が大幅減につながったとのこと。

2022 年 1 年間のタブレット出荷台数は 3.3 % 減の 1 億 6,280 万台。上位ベンダーでは 1 位の Apple のみが増加 (7.0 % 増、6,180 万台) しており、シェアは 38.0 % まで増加した。一方、前年 3 位の Lenovo が大幅に減少 (34.6 % 減、1,160 万台) して 4 位に後退した。2 位の Samsung (0.8 % 減、3,030 万台) と 3 位の Amazon.com (0.7 % 減、1,600 万台) は台数ベースで減少したものの、シェアはわずかに増加している。5 位の Huawei は出荷台数 (7.0 % 減、910 万台)・シェアともに減少している。

以前は主にエンターテインメント向けだったタブレットだが、商業的な利用が勢いを増しているという。景気停滞と市場飽和に直面する中、ベンダーが売り上げを伸ばすためには商業セグメントに注力していく必要があるとのことだ。 

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